矛盾でもこんな風に 我侭に意味もなく嘆きたい(二)「お前、何やったら、そんな怪我すんだよ。」スタジオに着くなり、タケが呆れたような顔を僕に向ける。派手に坂道を転がった僕は、剥き出しだった右腕を思いっきり擦りむいた。ジーンズに覆われていた足も、二、三ヶ所を擦り剥いていた。打撲も数ヶ所あった。アームウォーマーに覆われている左腕にも、どうやら打撲があるみたい。あれから、フジとリュウに連れられて、リュウのアパートへと来た。傷を洗い、消毒をする。「痛い。」「我慢しろっての。」フジが溜息を吐く。絆創膏やら、ガーゼやら、包帯やらで、やたらと見た目が重傷になった。そんな状態でスタジオに来ると、案の定、先に来ていたヒロとタケは驚いた。「お前、馬鹿だろ。」事情を話せば、タケは苦笑いを零しながら一言。「ギター、弾けるの?」ヒロが問いかけてきた。「たぶん、大丈夫。傷は痛いけど、捻挫はしてないみたいだから。」手首を動かしながら、僕は答えた。