寒空の下を、冷たい風が吹き抜ける。

顎で切り揃えた髪が、風にさらわれて揺れた。

空を見上げて、一息吐けば、白くなった息が舞った。

寒いな。

そう思いながら、左手でマフラーを掴み、顔を埋めた。

頬に触れた手は、既に冷え切っていた。

右手には、一枚のライブチケット。

いつからだか、年明けも迫ったこの時期に、年末ライブに足を運ぶのが日課になっていた。

会場前立ち尽くしながら、僕は周りを見渡した。

思い思いの出で立ちで集まった人々。

大人数で楽しそうに話す集団も居れば、一人で本を読んだり、ヘッドホンでお気に入りの曲を聴いてる人も居た。

グッズを買う為の列も出来ている。

僕も、そんな景色の一部となっていた。

初めてこの場所に来たのは、いつだったろう。

ふと、そんな事を思った。

中学三年生の時に、受験の息抜きと言いながら、フジに誘われたのが始まりかもしれない。

みんなでそれぞれお小遣いを貯めて、まだ慣れない電車に乗って、慣れない東京に向かった。

まだライブにも慣れていない、十五歳の僕には、開場を待つ人々や、開演前の高揚感、そして、ライブ中のステージの景色が、全て焼き付いて離れなかった。

あの時焼き付いたものは、未だに僕の中に残っている。

そして、僕を動かす原動力の一部になっていた。

ステージから見る景色も、客席から見る景色も、僕は好きだった。

全部が、僕を動かす原動力だった。

僕にとって、ライブは全てだった。

いつの間にか、日は沈みかけていた。

冬の日の夕闇は、何処か物悲しく、それでいて、綺麗だった。

この世界の中で、僕が好きなものの一つだった。

開場を告げるアナウンスが響く。

チケットを握り直すと、僕は列に向かった。


***


talk by
Kanade from みらいいろ


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プラさん年末公演の余韻から。

即興で書いたから、何だかなぁ。笑

もっと、ちゃんとしたの書きたかったんだけどな^^;

カナデくんが行ったライブは、一応年末プライブ設定です。

あー!CDJ行きたかった!←