「monophobia」

(みらいいろ:記憶回路)


(五)

午後の授業を抜け出して、屋上で空を見上げる。

相変わらず学校は窮屈だったけど、最近は、そこまで嫌な気分にはならなかった。

この間、カナデと会ったからかな。

そんな事を思いながら、僕は寝転がった。

少しずつ暑くなり、いよいよ夏本番となってくる。

夏は苦手だった。

暑いのは苦手なんだ。

何より、傷を隠せなくなる。

自傷行為の事は、誰にも言ってなかった。

みんなには、言えるわけない。

なんでこうなったんだろう。

いつもの自問自答。

問いかけは頭の中でぐるぐる回り、答えは出なかった。

人と関わる事で、僕は嫌な思いを沢山してきた。

気分が悪くなるような話を、自慢げに話してくるような奴は何人もいた。

吐き気がするよ。

でもきっと、僕も同じなんだ。

きっと、知らず知らずの内に、周りを不愉快にさせてたりする。

まぁこんな、前髪が長くて猫背の、どこから見ても陰鬱な奴にしか見えないような奴なんて、そんなのの代表格だろう。