孤独な道標 【第七章】~拒否③~
【第七章】
≪拒否③≫
その日の仕事を早急に終わらせ、自宅に着きスーツから普段着に着替えバイクに乗り、奴隷のアパートへ。部屋を確認するが、まだ帰って来ている形跡はない。
きっと今日は帰って来るはずだ。アパートの近くに止めてあるバイクに腰掛け待つことにした。
何時間待っただろうか、奴隷は今朝起きた事は何もなかったかのような顔をしてゆっくりとこちらに向かってきた。
しばらくすると、こちらに気付いたのか「なに?」とこちらを睨みながらアパートに入ろうとした。
奴隷の手を掴み、話合おうとするも奴隷はお構いなしに手を振り切り玄関の中に入ろうとした。閉まる瞬間、足を入れ隙間を作りドアノブを掴んでいた奴隷の手を握り「な!話し合おう。」と必死さをアピールした。強引に弱い相手にはこの手が一番効く。
「離して!!」
大きな声を出す奴隷は掴んでいる俺の手を叩き離そうとする。
「もう、嫌なの!離して!お願いだから!」
奴隷の声が次第に大きくなり、隣近所にも声が響いている。
ガチャと隣の部屋のドアが一瞬空き、咄嗟に俺は手を離してしまった。奴隷はその瞬間を逃さずにドアを閉めてしまった。
隣の部屋の人間が不審そうな顔をしてこちらを見ている。俺は素知らぬ振りをしてアパートを後にした。
何か奴隷を再び振り向かせる手があるはずだ。いままで奴隷にしたことを振り返り、何に喜び、感激したかを思い出す。
奴隷は縛られ、恥ずかしい行為に異常な反応を示していた。そこから突破口がみえてくるかもしれない。俺はバイクをアダルトショップまで走らせた。
きわどい下着やアイマスクを購入し、帰宅後さっそく奴隷宛てに手紙を書いた。
『みるくへ
まだ怒っていいるのか?俺の身体を忘れられるはずはないと信じている。
みるくのことを一番わかっているのは俺だけだ。俺のことを一番わかってくれているのもみるくだけだ。
今日はみるくが気に入ると思い、アイマスクを購入した。しかも名前入りだぜ。嬉しいだろ。
これを使ってまた行為がいたいな。想像しただけで俺の棒は興奮してるよ。
あぁ、みるく。俺だけのみるく・・・。』
翌日、郵便局に行き、速達依頼した。
奴隷はきっとこれを読んで興奮するに違いない。そして俺の前に跪き「ご主人様がいないと私はダメなんです」と言うに違いない。
想像しただけで興奮してきた。
俺と奴隷の愛はこんなもので終わるワケないんだ。