精錬の滝
物語の主人公、カイル・オーファン。彼は封魔花月流の継承者。封魔花月流とは、彼の師匠、アシータ・リーゲルが独自で編み出した、魔を滅する剣術で、師であるアシータとその弟子のカイルの二人しか使える者はいない。精錬の滝と呼ばれる滝のすぐ傍で、二人は修行していた。まだ、未熟ながらカイルの剣の腕は着実に上がっていた。「今日は、この辺にしておくか。」アシータは言った。「まだ、いけますよ。」カイルは答えた。「あまり、無理をしても得られるものは少ないと思うが・・・。」アシータは返した。「何かを掴めそうな気がするんですよね。」カイルは言う。花月一閃と言う、封魔花月流初伝の技を教えたら、カイルなら会得できそうだなとアシータは思った。「どうせなら、俺以外の敵と戦ってみてもいいんじゃないか。滝の向こうの洞窟に月光草と言う花が咲いているんだが、取って来てくれるか?」アシータは言った。「普段は、絶対に入るなって言ってますよね?」カイルは尋ねた。「お前の剣の腕も上がってきたんで、大丈夫だろうと思っただけだ。それとも、怖いか?」アシータは聞いた。「子ども扱いしないでください。もう、15才になったんですよ。」ちょっと膨れ気味にカイルは言った。「なら、お願いするよ。一本だけでいいからな。」アシータはそう言い、その場を後にした。