中日－巨人　巨人を３タテしても浮かれず、クールにハイタッチする
竜ナイン＝ナゴヤドームで（中村千春撮影）

中日５－３巨人

ドラゴンズが宿敵・巨人を相手の３タテ。個人的には勝ち越してくれれば良いと思っていたこのカード。巨人にとっては今後の優勝争いに響く試合になりそうだ。

７．５ゲーム差をつけられたドラゴンズはこれ以上離されるわけにはいかない。９日の１戦目は吉見の先発で絶対負けられない試合を勝った。２戦目は山井で予想以上の投球内容で連勝。うれしい誤算だった。

３タテ狙いは中４日のチェンが先発。なかなかローテーションを崩さないドラゴンズが巨人戦でチェンをぶつけたのはオールスター前最後の直接対決で首位とのゲーム差を詰める必要があったからだ。

特に第３戦は今季を占う大きなカードの両軍の明暗に差が出た試合になった。巨人はローテーションからいくと中６日でただ今、最多勝のエース東野が先発すると予想していた。

何処にそんな余裕があるのかエースを温存してオビスポを先発に起用。これは完全に原監督のミスとしか言いようがない。東野の調子が悪いとも思えないのでドラゴンズを舐めての起用だったに違いない。

チェンの立ち上がりが抜群に良かったのでおもしろい試合になると思った。ドラゴンズが初回に４点を先制して主導権を握って早くも勝ちの予感。連勝の勢いは簡単には止められない感じがした。

４回にあっという間に３点を入れられ焦ったが、直ぐに珍しい荒木の一発で２点差にしたのが大きかった。その後もチャンスはあったが打線が繋がらずイライラする試合展開。何とか継投で逃げ切った。

もし、このカードで負け越したらドラゴンズは優勝の可能性から遠のく。巨人からしてみればドラゴンズを優勝争いから離脱させるチャンスだった。

それをエースの温存で何の意味があるのかわからない。本当に原監督に助けられた一戦。巨人は首位を独走していたと思ったら０．５ゲーム差で阪神がいる。

この３タテで喜んでいるのはドラゴンズファンはもちろんだが阪神ファンだろう。１３日からの甲子園で下手したら巨人は２位に転落する可能性も出てきた。

この際、阪神を応援して首位になってもらおう。ドラゴンズとしたら阪神が首位にいた方が戦いやすい。

このまま巨人も低調が続くとは思わないがおもしろいペナントレースになったのは巨人のおかげだ。原監督に「ありがとう」と言いたい。

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