TVをつけると全てのチャンネルが番組を変更して
【赤くなった空】に関して報道していた。

その赤い空は地球全土をオゾン層のように包み込んでおり
宇宙衛星からは単なる赤い画面しか通信されていないようであった。

「赤い濃霧の大量発生説」「大気の異常変色説」「宇宙人のいたずら説」
世界中のあらゆる分野の専門家は様々な説を唱えたがどれもこれも
曖昧で確実なものではなかった。

――昼過ぎ

そのころ、気象物理学の世界的な最高権威である
アメリカ・ハーバード大学のシャムミック=エドガー教授により
信憑性の高い説があがった。

オゾン層を分子レベルで観測できる装置、天体電子顕微望遠スコープで
赤い空を調べたところによると、高度上空2万キロ辺りに大量の
『赤色浮遊分子』が1/5平方mm程の密度単位でフワフワと
浮かびながら地球をすっぽりと包み込んでいる状態だというのだ。

しかし、その『赤色浮遊分子』の正体は明らかになっておらず
なにせ初めて発見された分子のため
どんな性質を持つものなのか、またどこから発生したものなのか等
NASAや有名大学、研究所などが総力を合わせ
原因究明を急いでいると報道された。

世界政府は、現代の知識と研究技術を持ち寄ればすぐに
解明されることであり心配しすぎることでは無い、
と国民達の安全を宣言した。