悲劇は突然起こり、地球人類を青ざめ凍りつかせた。

夕刻 17時44分――

南極大陸が爆発して消し飛んだというのだ。

南半球自然観測所の捕らえた映像によれば、まず南極大陸上空で
大爆発が起こり、それに連鎖反応をするかのごとく順々に
爆発が下降しながら何度も起こり
最終的に南極大陸が消し飛んだようだ。

誰もが皆、同じような悪夢を想像した。

次は一体どこが…。

人々の不安や疑問はたちまち恐怖と慄(おのの)きに変わった。

世界各地ではそれが原因で心臓麻痺により死亡する者、
精神病にかかる者恐怖により無気力になる者など、
あらゆる障害が多発しはじめた。

政府はNASA研究技師と共に宇宙ステーションに一時避難
及び原因究明に全力を尽くすと呼びかけた。
しかし一般人からすればそれは自分らを見捨てて地球から
逃げるようにしか感じられず、各国大使館に抗議が大殺到した。

一方ではイラク聖戦部隊アルカイダが
『我々の怒りを見たか』と、今回の赤い空を
あたかも自分たちの仕業であるかのような声明文を発表
また、北朝鮮では『偉大なる将軍様に対し米帝や悪の日本国が
粗悪な態度をした天罰である』と、
いつもの意味のわからない事を言っている。

とにもかくにも、どうすることも出来ない人間たちは
血塗られし空と見えない恐怖に震えるだけであった…。