『定本 百鬼夜行ー陽』 | えにーの読書感想文

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読んだ本の説明や感想なんかを書いていきます。主にミステリーや歴史・皇室関係についてが多いと思います。
未読の本の内容を確認する際にも参考になれば幸いです。

『定本 百鬼夜行ー陽』
京極夏彦、文春文庫、2015年




いないはずの妹の幽霊を見た男。愉悦と恐慌の中で崩壊した刑事。屏風を観ているつもりで、ずっと観られていたと感じていた少女の頃。母を殺害し、人でいることまで放棄した男。

妻に先立たれかわで意識を失っていた女を救った小説家。開けてはならぬ箱の蓋を開けてしまった男。暗がりに無数の眼を視た男。





   




由良家の財産管理を任されている平田 謙三。屏風の後ろから黒い異形の顔に覗かれていた多田 マキ

。母を殺害した人でなしの江藤 徹也。箱に取り憑かれた寺田 兵衛。見えないものが視える榎木津 礼二郎


今回は『鵼の碑』までの登場キャラを深掘り。彼らが体験してきた半生や奇妙な怪異のようなものを取り上げています。そして我らが(?)榎木津も出てきます。探偵業を始める前までの話ですね。