『俤おもかげ 高円宮殿下の想い出』
スティーヴン・コーミー編著、里文出版、2005年
2002年に薨去された高円宮 憲仁たかまどのみや のりひと親王殿下。上皇陛下の従兄にあたられる方ですね。わずか47歳での薨去ということで、お早かったのですね….。
そんな殿下が国際交流基金でお仕事をされていたときに、特別コンサルタントとして勤務して親交を深めた(後に公式翻訳者に)スティーヴン・コーミーさんのお話を中心に、写真であったりほかの方の寄稿も載っています。
高円宮殿下の国際交流基金での働き方や、お食事やスポーツをされた際のエピソードもたくさんあって、殿下のお人柄が伝わってきます。他者のために苦労を厭わない。そもそもそれを苦労とは思わない。純粋で誠実だなと分かります。
「スポーツの皇子」としても知られており、サッカー、ホッケー、アーチェリー、フェンシング、軟式野球、セーリングなどなど多くの総裁職にも就かれていたようですね。
ほかにも歌会始の折の御歌が載っていたり、カナダとの親交も深かったことが書かれています。英語も流暢で上品なものだったとスティーヴンさんの想い出です。