『時代を動かした天皇の言葉』 | えにーの読書感想文

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読んだ本の説明や感想なんかを書いていきます。主にミステリーや歴史・皇室関係についてが多いと思います。
未読の本の内容を確認する際にも参考になれば幸いです。

『時代を動かした天皇の言葉』
茂木 貞純 佐藤 健二、グッドブックス、2019年



新年明けましておめでとうございます。

令和4年の一冊目は、こちらです。



天皇のお言葉は、かつては「みことのり」といいましたね。戦前までは、この「みことのり」が政治に影響を与えてきましたし、現在の上皇陛下のご譲位も「みことのり」を受けて政府が動いたんでしたもんね。

そんな時代を動かしてきた「みことのり」を、平成〜江戸中期まで20詔を紹介していただいています。



昭和天皇だとやはり戦前・戦後のあたりに出された「みことのり」となりますね。大正天皇は関東大震災を受けて、明治天皇の御代は廃藩置県や五箇条の御誓文、国会開設、憲法の発布などなど政治的な大転換期であったことが改めて分かります。

とまあ、明治天皇まではよく見聞きしますが、孝明天皇、仁孝天皇、光格天皇、後桜町天皇、桃園天皇までの「みことのり」も紹介されていて、とても勉強になります。

ペリー来航のドタバタや宮中祭祀の復活など、歴史も感じられます。



特に江戸時代までは政治とは切り離されていた天皇でありますが、やはり「みことのり」を通して幕府に影響を与えていたのだなぁと分かります。

歴代天皇のなさりようを受け継ぎ、おおみたからや国のことを思い、「みことのり」を発せられてきたのですね。

ありがたいー。