ブログタイトル変更後の一発目です。
最近よく「葬儀価格が不明瞭で高い!」という声をいろいろなところで耳にします。
確かに祭壇だけで数十万円。しかもレンタルというか利用料です。
過去の記事でご紹介した、日本消費者協会の統計では葬儀費用の平均が200万円。
確かに安くはありません。
※実際はもっと安いと思いますが、参考価格として捉えて下さい。
でもちょっと待ってくださいね。
これって何を基準とした評価ですか?
高いか安いかを論じるのであれば、それは絶対評価ではなく相対評価になるべきであって、同等商品や自分の収入、個人的な価値観など、必ず基準がなければなりません。
さて、葬儀費用が高いと仰る方々は何と比較しているのでしょうか?
一般的に商品やサービスの価格は、原価+利益で構成されます。
某葬儀サービス提供(仲介)業者は、「7万円で販売されている棺の原価が7千円」と仰っています。
だから今までの葬儀サービスは「ぼったくりだ」と。
上手に表現しているかもしれませんが、棺にかかる原価はそれだけではありません。
保管するための場所(倉庫)代や受発注に伴う事務手続き、カタログの作成、そして在庫管理。
単純に目に見えるもの以外にも原価はかかっています。
ちょっと視点を変えてみます。
掃除機で有名なダ○ソン。
型落ちでも「エッ!?」とビックリするような価格で売られておりますが、大変な人気のようです。
個人的には「高い」と感じるこちらの掃除機ですが、皆さんはなぜ購入するのでしょう?
化粧品の原価って知っていますか?
私もずいぶん前に人から聞いた話ですが、売値の数パーセントほどだそうです。
仮に5パーセントとして、原価150円の化粧品が3,000円で売られていることになります。
「不明瞭で高い」と思うのは私だけでしょうか?
上記2点については、競合他社と比較して明らかなメリットがあったり、宣伝広告にかかる費用が莫大であったり、試作研究にかかる費用があったりと、「なぜ高いのか?」は簡単に推察できますね。
では葬儀はどうでしょう?
一般的に葬儀案件を受注するのに必要な広告費は7万円前後/件だそうです。
そして、個人が繰り返し利用するものではないので、薄利多売の形態ではありません。
大手葬儀社でも年間の施行件数は数千件程度です。前述の掃除機や化粧品と比較すると極々僅かです。
斎場施設の維持費やスタッフの人件費に教育費、その他諸々を鑑みると、妥当かどうかは別として案外「高くはない」のかもしれません。
問題なのは我々消費者が葬儀に無知で、「葬儀に望むこと」を数字に置き換えられないことではないでしょうか?
実際、私の周りでは「安かろう悪かろう」を掴んでしまい、後悔される方がたくさんいます。
比較して価格以外のメリットを見つけることができなければ、結果として提供されるサービスの質が低くなることは自明の理です。
※比較的安価で良い葬儀を執り行えた方もたくさんいらっしゃいます。
本来葬儀はお寺と地域コミュニティの協力で執り行えるものでした。一昔前の葬儀屋は儀式に必要な物(棺や車など)の販売・レンタル業者だったようです。
ところがお寺との付き合いをなくし、地域コミュニティが崩壊し、葬儀社に頼らなければ何もできなくなってしまった我々自身を棚にあげて、ただ漠然と「高い!」と評価するのは如何なものか。
価格だけではなく、本当に必要な「お葬式」を今一度考えてみてはいかがでしょうか?
一発目から長くなってしまいました^^;