時計に描かれた船を辿る
久しぶりにロシアの時計ボストーク考察でもしてみよう。
以前はロシアの自動車メーカー「ラーダ」とのコラボモデルについて書いたが、
今回はこの船のシルエットが描かれたボストークである。
80年-90年代のモデルで色褪せ等があり僕のコレクションの中でも古びている方だ。
タイプは防水ダイバーズモデルのアンフィビア(Амфибия)。
一般的なコマンダスキーモデルと比べると防水機構の関係か全体的に約1mmほど厚みがある。
ケースに形状も違う。
そして今回はこの船の正体を探ってみたいと思う。
船のすぐ下には色褪せているが文字が書かれているのが見えるだろうか?
なんとか読み取ると「Awdampoc」というふうに見える。
英語ではないのでそのまま調べてゆくと「Awdampoc」とは書かれておらずキリル文字の「Альбатрос」に該当するようだ。
では「Альбатрос」とは何だろう。
翻訳してみると「アルバトロス」であった。「アルバトロス」といえばゴルフ用語でもお馴染み、「アホウドリ」の名称でもある。
船の上に掲げられた旗は海軍旗だ。「アルバトロス級」の軍艦という事だろうか?
更に調べてみると…
ソビエト海軍のМПК-44 "アルバトロス型"という船に辿り着いた。シルエット的にもこの船で間違いなさそうだ。
МПК-44を訳せばMPK-44で小型対潜艦だ。
wikiによると
グリシャ-I型(1124.1号計画型)原型艦。1970年から1974年にかけて12隻が建造されたが、1979年までに運用を終了した。
とあるのでこの記念時計がリリースされた年代と一致する。
ここで出てくるグリシャ-I型=アルバトロス型らしい。
ここで出てくるグリシャ-I型=アルバトロス型らしい。
更に調べてみるとI型は終了したが、
順次に改良を受けつつ90隻以上が建造された。現在でもロシア海軍・国境軍やウクライナ海軍、リトアニア海軍において多数が就役している。
いろいろとすごい。
こういう感じで時計に描かれたイラストを辿ると知らない事でいっぱいである。
だからボストークは楽しい。