乳牛の秘密を暴け‼︎
初期のプラモメーカーでお馴染みマルサン商店が昭和40年代前半に出した解剖模型「乳牛の秘密」。
どうだこのミステリアスなタイトル。
ニッチプラモの選考ポイントのひとつとしてタイトルは非常に重要。
その点においてこの「乳牛の秘密」は合格どころか特待生扱いでもいい。
なおかつフォントも素晴らしい。
昔の江戸川乱歩シリーズを思い出させる書体と鮮烈な朱色は妖艶なエロスすら感じてくる。
-そして巨大-
横幅46cm。隣のペットボトルと比較してもらうと伝わるだろうか?
開けるとふたつの箱に分かれている。
ひとつは牛の右側面模型と臓器。
もうひとつは左側面の透明パーツと骨格だ。
まるでキカイダー。
牛模様は塗り分け済み。
この模型の元ネタはアメリカのレンウォール社のプラモである。
英語タイトルは「THE VISIBLE COW」。
やはり邦題がいい。
映画「バタリアン」が原題の「The Return of the Living Dead」だったら流行らなかったし、オバタリアンも世の中に出てこなかった訳で、日本語タイトルの重要さを改めて「乳牛の秘密」から知るのである。
説明書がまるで教科書。
作って学べる。
この模型の性質上、マルサン側もただ子供に売るだけではなく、あらゆる用途を想定してオススメしていた。
実際どれだけこれら現場で使用されたかは謎。
ちなみにこの骨格シリーズ、幾つかあるがどれも希少価値は高く、なかなか見かける事はない。