ちちぼける | Chapter 2,682〜

Chapter 2,682〜

非表示にしたものも含めると2,800話くらい?
これ8章。

眠っていたiPhone5Sに『りんごマーク』が浮き上がる。

「生きてんだこれ。」

何年か前まで音楽プレーヤーにしてたiPhoneを充電してイヤフォンと同期させ(けっこーめんどい)まだ暗い明け方の街を駅へとことこ。

出勤だー

今日も走るぞー

 

『インタステラー(ハンス・ジマー)』

これ聞くの何年ぶり?

 

水戸赤塚のセブン。

店脇の灰皿でマールボロを咥えながら見上げた「すこん。」と抜けた冬の青空、弱々しくも眩しい太陽。

世間の皆さんが働いてる時間に俺は何をやってるんだろう。

何をする気力もなく、

生きる気力もなくて、

でも「ようやくなんとか」な頃。

あの頃に比べれば、

 

あの頃に比べれば今の何とマシなことか。

寄り添ってくれる人が居ないことを除けば。

 

つまり俺は『ゆっくりではあるが進歩してる』てことだ。

あの頃まだギター触ってないし。

車馬鹿の、助兵衛(これは今もか。生涯現役)だったし。

フラッシュバックする曲ってあるよね。

 

 

おっばいが(ごぶさた過ぎて感触が)ボヤけた。わけではない。

まぁ実際そうだけどね。

 

 

 

一昨日、有給を貰って親父を病院に連れて行った。

医者が、

 

「じゃ○○さん(親父のこと)今日は何月何日ですか?」

 

「えっと」

「6月の初めの」(きっばり)

 

(をい。)

 

質問30問中、正解が17。

「中程度の認知症」とのこと。

CTで脳を撮ると、

「硬膜下出血の跡がみられる」 

「大きな病院の脳外科で検査を」

 

昨日、姉が連れて行ってくれた。

診断は「くも膜下水腫でこのまま進行すると歩行困難になる」とのこと。

 

中程度の痴呆で進行すると歩行困難?

 

ぞっとする。

お袋の時のがたがたバタバタをまた繰り返す?あの落ち着かない毎日を?

冗談じゃない。まっぴらごめんだ。

 

この一年くらい様子がおかしく、

月一だった「お金貸してくれ」の電話が、週一になり、ここのところ午前中の仕事終わってiPhone見ると着信4、5件。

なんでそんなにお金がないんだ?

すでに姉が100万近く、俺もそれなりに貸してる。

そしてそれは決して返って来ることはない。だって原資が無いんだから。

 

結局何が起きていたか?

 

町内会の会長をやってるもんだから、年金が入ると町内会のババア達に誘われるままカラオケだ居酒屋だで奢ってたらしい(らしいと言うのは本人の記憶が定かじゃない)

「会長だからやらなきゃならないこともある」

いや会長てのは集られる(たかられる)のが当たり前なのか?しかも半ボケ老人に。

と言ったかと思うと、

「集られてるんだよ」

「あれぇ。お金どこやったかな?」

「40万貸したよね?返してくれる」(借りてねーよじじい)

こっちが10万貸して三日で「お金貸して」て、どーゆーことだよ?!

 

姉がExcelで表を作ると光熱費固定費を払っても平均して月10万残る計算。残るどころか光熱費まで飲んじゃって(奢らされて?)

 

「冷蔵庫が空っぽで食べるものなくて惨めなもんだよ」

 

はあ?

惨めにしてんの自分だからね。誰のせいでもないからね自分がやってんだぞ自業自得だぞ。

 

「このままじゃお金無くて首吊らなきゃならないよ」

 

やれば?

止めないから。

どーぞどーぞ。

 

(おー。姉さんキレてらー)

(昔、高卒で公務員になって大学進学の為に貯めてたお金をそっくり親父に使われたことがあったそうだ)

 

町内会名簿から役員全員に、

「そう言う理由で可及的速やかに会長職を退かせること」

「もう出来ない状態ですので」

と俺が電話(高圧的にならずあくまで『慇懃無礼』に「ボケ老人に集ってんじゃねーぞババア共」)

 

 

人生の最後がこれでいいのか?

三途の川渡ってお袋に顔向け出来るのか?

間違いなく引っぱたかれるぞ。

 

月曜、俺が行政の支援センターで面談予定。

「出来るだけ早く本人の年金で賄えるホームへの入居を希望します」と言ってくる。姉も同意。

俺も姉も親父が好きじゃない。

だから俺は娘に何度も、

「俺がボケたら見捨てろ」

「そして絶対に後ろを振り返るな」

「子供が親に迷惑を掛けるのは当たり前、だけど親が子供に迷惑掛けていいのは、子供にたくさんの財産を残せる親だけだ」

と言ってる。

 

 

親不孝上等。

『育てて貰った感謝』なんて感じたこと一度もない。