こんにちは。認知症リハビリテーション専門士の菅野洋子(かんのようこ)です!
今日は、力を発揮しやすい環境の活用による、認知症状改善について。
体力・気力・認知能力などの低下により、ご家族の助けをもらい始めると、
今まで自分で出来ていたことも、受け身になってしまい、依存的になる方が多いと思います。
こんな方がいらっしゃいました。
90代女性Aさん。
いつもは膝が痛いと言ってゆっくり歩いていましたが、要介護認定の担当者訪問の際はスタスタと歩き、質問にもスムーズに返答。
歩行介助されながら散歩に出かけて、顔見知りの方に会った際に
「お久しぶりです。お変わりないですか?」
と笑顔で相手を気遣う会話をする。
Aさんは、外部の方と関わる際に
「きちんとしなければ!」
のスイッチON!が自然と入るようです…
どうでしょう?
こういった方多いのではないでしょうか。
さらにこんな場面も。
普段はご家族が、食事の準備を担当。
ご本人には火の管理などが困難で 、1年近くお料理はされていません。
ある日、Aさん宅にお邪魔し、簡単な料理を一緒にした際、手際よく野菜を細かく切ったりして、包丁さばきは健在。
手の上で豆腐を切って、熱いお湯がはねないように鍋に入れるなどの注意力も発揮されていました。
🔷実際その時のお写真です↑
外部の方との関わる様子や料理時の動きに、
Aさんの認知症状改善の可能性を感じました。
今回、2タイプ(料理、リハビリ)のデイサービスへの参加が決まったそうです。
見知らぬ人と関わることで、緊張やストレスもあるとは思いますが、ちょっと頑張って新しい環境に入ることができれば、力を発揮できるシチュエーションは増えそうです。
力を発揮する機会が増えると、持っている力が普段の生活の中でも、自然と発揮しやすくなり、良い循環が生まれます。
また、外出のチャンスが増えることで生活のリズムも生まれます。
これからのAさんの変化が楽しみです。