アスペクトのソフトとハードは
吉角と凶角と訳されてしまっていますが、
良い悪いを表すものではありません。
ホロスコープ上にできる三角形
グランド・トラインは
「幸運の大三角形」と呼ばれ
意味は大吉と。
ホロスコープにできる四角形と十字
グランド・クロスは
意味は大凶と。
言われているけれど、
果たしてそうでしょうか。
ハード凶角だから悪い
ソフト吉角だから良い
という考え方は存在しないので、
ホロスコープの星の配置に
幸運も不運もない、と私は考えます。
そもそもが天体が
吉星と凶星に分けられていますが
それも同じかなと思っています。
占星学(占星術)は
古代バビロニアから始まり
時間を知り、暦を知り、
農耕のタイミングを知り。
天変地異を知り、豊作を知る科学。
四元素は
医療の分野で実際に使われていた分類で
昔は占星家は医者だった。
この学問を
様々な歴史を経た現在でも、
特に日本では、
占いのジャンルのままに置いているため
「吉凶」と名付けたのではないかなと
個人的には想像していますが。
もっと深い理由があるのかもしれません。
吉凶で訳されてしまったから
「この占いは当たりますか?」
と聞かれてしまい、
占星家は困ってしまうのです。
(当たりますと言う占星家は
居ない、はずですよ。)
当たるか当たらないかでもなければ、
吉か凶でもない。
ただ、
占星学には「絶対の法則」はないので、
その時の選択や行動によって
結果が変わったり、
苦手をコントロールできたりする。
ホロスコープは宿命で
従わなければいけないものではない。
ホロスコープをどう使うかは、
自分次第。
そういう意味では
「確実なものではない」ので、
学問ではなく
占いなのかな、とは思います。
個人的には
「占星学」と言っているように
学問だと思っていますが、
占いでもいいかなとも、
思ったりしています。
占星術は学問か?占いか?
という議論も実際あるのですが
それはどちらでもいいですね。
ホロスコープを使って
自分を知り、そして、活用する。
特性を活かし、苦手をコントロールして、
良いタイミングでデビューして、
試練の時は腐らずに自分を磨く努力をする。
なりたい自分に
なれさえすればいいのですから、
学問でも占いでもどちらでもいいですね。
ただ。
ホロスコープでは
「良い悪い」ではなくて、
「スムーズかそうでないか」
で分けられています。
スムーズなら吉
スムーズでないなら凶
他に適切な日本語がなかったのかなと
いつも思います。
吉凶という表現にしてしまうと
良いか悪いかと思ってしまいます。
土星はその典型です。
土星も「凶星」です。
進みを遅くする星で
スムーズに進めてくれないから凶。
土星は
冷やして固めるという作用があって、
進みを遅らせて
時間をかけて
しっかり固まるように働きかけてきます。
これを試練と捉えたとしても、
凶ではないですよね。
私にとっては大吉星です。土星大好きです。
でも、教科書的には凶星です。
冒頭に書いた
大吉のグランド・トラインがあれば
ラクにある程度のところまで行けます。
大凶のグランド・クロスは
否定され続け、努力し続け、
上を目指し続けると、
かなり高いところまで行けます。
どちらが幸運かなんて言えないですよね。
今世で魂が必要な修行をするために
必要なことが
ホロスコープに描かれるわけですから、
今世でグランド・トラインがあって
努力もせずに生きていたら、
来世ではグランド・クロスが
二重にできたりしちゃうかもしれません。
他の占星家さんはわからないのですが、
私は
出生図の鑑定では
吉角や凶角とは書かずに
敢えて
120度や90度と書いています。
(相性の時は
吉角凶角で書くこともあります。)
教科書的には「凶角」だけど
人生的には「凶」ではない
と考えているからです。
ハードアスペクト
凶角はむしろ
才能やチャンスを示していると
私は思います。
吉凶ではなくて
緩急なら使ったかもしれません。
緩角、急角。悪くないですよね。
緩角、激角。
これもいいかもしれません。
ホロスコープは使い方次第。
そして受け止め方次第。
良いも悪いもない。
どう使って、どう活かしていくか。
一度きりの人生です。
自己実現に向けて
自分が輝けるように
その道を見つけて
邁進することが
幸運であり吉なのだと思います。