スタートとともに飛び出したのはマイネルマクロス、その後ろには、メイショウムネノリ。久しぶりに競馬を見ると、どうも前に行った馬が有利に見えてしかたない。3番手のコスモバルクなんて、絶好の位置じゃないか。ダイワメジャーより後ろは届かないんじゃないかな?そんなことを考えていたらあっという間に直線に向いている。やっぱりコスモバルクが抜けている。地方馬によるクラシック初制覇。こんな現場に立ち会えるのも素晴らしいじゃないか。そんなことも考えていたような気がする。ただ、直線までの記憶があいまいになるほどの既視感に襲われる。直線向いて大外からあっという間に先頭に並び置いていく。そして、後は突き放すだけ。シャドーロールはしていないし、馬服は紫じゃないけれどまさしく、初めてみた日本ダービーだった父親と見た最初の競馬。僕に最高の楽しみを与えてくれたナリタブライアン。その大切な思い出を思い出させてくれたキングカメハメハ。これが競馬なんだ。これが日本ダービーなんだ。周りの人も叫ぶという行為から感嘆に変わる。「すげぇ・・・。」僕の馬券は紙くずかもしれないけれど僕にとっては「競馬」という名のアミューズメントパークに再入場するためのチケットとなった。このダービーに、このキングカメハメハという馬に出会わなければ僕は競馬に再会することもなかったかもしれない。あんな大外から差すような競馬をしなければ、ナリタブライアンを思い出さなかったかもしれない。でも、そんなことが起こりうるのが競馬であり、日本ダービーなのかもしれない。2010年日本ダービー。僕にとって初めての日本ダービーから、16年。僕にとって忘れられない日本ダービーから、6年。今年の日本ダービーは僕に、そして競馬ファンにどんな物語を与えてくれるのか。今年もお祭りがやってくる・・・。

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