超低用量ピルについての色々 | ぴるぶろ 

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ヤーズフレックス⑤にも書いたのですが、

超低用量ピルを「月経困難症」の治療目的以外で使えないっていうのはどうなのっ!?うぉーっ!

ということをもう1度書きますね爆弾

 

低用量ピルを服用している方は、避妊目的だったり、避妊が必要かどうかもその時によるけれども、
生理不順の方の周期調整,PMSやニキビの改善、経血量を減らす目的、

そして、月経困難症の緩和目的にも使用されます。

“月経困難症の治療”として使われているもの(LEP)には、

低用量ピル(ルナベルLD/フリウェルLD)超低用量ピル(ヤーズ/ルナベルULD)の2種類があります。
こちらはあくまでも治療目的なので、避妊目的としては使用できません

とパンフレットにも記載されています。

 

☆ピルの中用量低用量超低用量の違いは、
1錠あたりに含まれるエストロゲン(卵胞ホルモン剤)の量によって分けられています

○中用量ピル:エストロゲン量が50㎍
○低用量ピル:エストロゲン量が50㎍未満(日本では30~40㎍)

○超低用量ピル:エストロゲン量が30㎍未満(日本では20㎍)


こちらのグラフは、日本家族計画協会の2016年1月1日の機関誌から抜粋しましたが、
今回見ていただきたいのは、右下がり折れ線グラフではなく、棒グラフの内訳です。


2014年のデータですが、保険適応薬のLEP(ルナベル・ヤーズ※まだフリウェルは発売前)は、
低用量経口避妊薬+保険適応薬の売上約1/3を占めています。
2014年といえば、ヤーズの血栓症報道があった年で、
その影響から売上シート数は前年よりやや落ちています。
(今は売り上げも回復し、LEPの割合が更に増えていると聞いた記憶が...汗記憶のみで、示せるデータがありませんおじぎ

低用量経口避妊薬を服用している方には、生理痛の改善目的の方もいるでしょうが、
LEPを服用している方は、月経困難症の治療目的で服用している方たちです。

最初にも書きましたが、2017年5月24日現在、
日本で発売されている超低用量ピルは、治療目的のみで使用可能です。


ピル服用における血栓症のリスクは、
低用量ピル超低用量ピルも、どちらも変わりませんよー(棒)

というなら“まだ”話は別ですが、超低用量ピルを製造販売している製薬会社さんはそれぞれ、
低用量ピルよりも超低用量ピルの方が血栓症のリスクが低いことが予測される
→より安全であることが期待できるしていますし、それはそれで当然のことだと思います。
血栓症のリスクを減らすためにエストロゲンの量を減らしてきた歴史を考えれば、
そりゃあそうですよねーーーーー、となります。

OC・LEPガイドライン-2015年度版- p63には、

『実際にOC(低用量経口避妊薬)に含まれるEE(卵胞ホルモン)量が30㎍のVTEリスク(深部静脈血栓症リスク)を1.0とした場合、20㎍のEE(卵胞ホルモン)ではそのリスクが0.8(0.5~1.2)と有意差はないが、50㎍では1.9(1.1~3.4)と有意に高値を示すことが報告されている』とあります。

※↑の(   )は私が補足・追加しました


であれば、どの目的で低用量ピルを服用するにしても、
より安全が期待できる方も選択肢に入って欲しいありがちなキラキラ
それを「月経困難症の治療目的」の方しか選択できないことに憤りを感じるわけですよカンカン

海外では超低用量ピルも避妊目的として使用されています。

もちろんピルと服用する方との相性はあるにせよ、
治療目的以外でピルを服用している女性たちの安全が蔑ろにされている気がするんですよねaya

 

もう少し続きますー花(マメルリハ)