お昼のときに一緒にお弁当を食べる人がいるのだけれども、今日、もしかしたらその子が「優越感」という言葉を知らないかもしれないと気づきました。


今日は雪ですから、彼女は自転車でなくてバスで来たらしいのです。
わたしはバスの後ろの席が好きだと言ったら、彼女から一人席が好きだと返ってきました。
運転席の後ろの、少し高くなっているあの一人席です。

ですからわたしは、
「ああ、わかる。あそこの席ってちょっと優越感あるもんね」
と言ったのです。

そうしたら少し沈黙。
会話でしばしば会話がなくなる時はあるものですから、そのときは何とも思わなかったのです。


けれどもその後、
『人がたくさん乗ってきた時に、自分が席を確保できていると優越感がある』と言うようなことを彼女が言おうとした時に
彼女は、「優越感」が当てはまる場所に、しばらく逡巡したあとに、「わぁって気持ち」という表現を当てはめたのです。


別に、優越感をわあって気持ちと表現したとしても、それが知らないということに直結するわけではないとは思うのですが、そこでふと
「もしかしたらこの子は『優越感』という言葉を知らないのかもしれない」
と感じました。


彼女は国語が不得意だというようなことを、よく零しています。

それ(国語が不得意だということ)がわたしには、あまりよく理解できていませんでしたが、国語が不得意なのは、ボキャブラリーが少ないことにあるのでないかと思いました。



それと、彼女が少し激しやすく、人の気持ちを汲み取ることが苦手なのは、彼女の性格かと思っていましたが、実はそうではなくて、語彙力の欠如が問題なのでは? と考えるに至りました。




なぜなら、もし自分の「モヤモヤした気持ち」を言語化できれば、モヤモヤの理由が相手にあるか、自分にあるかに始まり、解決策までを筋立てて考えることが容易になるけれど、
「モヤモヤ」という気持ちが「負けて悔しい」とか「怒られて理不尽だと思ったのだ」といった言語に変換できなければ、まず原因さえ掴めないのですから。



彼女は文系なのに、
国語が不得意だということは、かなりハンデではないかと心配していたけれど、
それが語彙力の少なさにあるのなら、本を読んだり、大人や、自分の知らない分野に詳しい人などと会話したりすることで養えると思います。


だからわたしは、
あの子に本を読んでほしい!




もし「優越感」という言葉が不明瞭だとするなら、
他にも「劣等感」だとか「猜疑心」だとかといった感情を現す熟語を知っているのかと不安に思います。


別に、「ツベルクリン」だとかの専門用語なんて知らなくても生きていけますが、
感情を表す言葉は
自分のためにも知っておいた方がいいと思うのです!



本を読んで〜!
そして図書室に来てくれたらわたしは嬉しい〜!