吸引は怖いんですよ #ニュースを見て不安に思うこと | まったり暮らし ~ 天使と侍(サムライ) 実は『トド』 ~

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看護師の妻と元・自衛官の旦那… 
周囲は「きっと真面目で働き者なのよ…。」と時々言いますが、
実は 自宅では2人とも『トド』のようにダラダラぐでぐで
そんな2人とセキセイインコの『まったり暮らし』です。

日々の情報収集のためインターネットの他にアプリでは『SmartNews』と『M3.com』『ウェザーニュース』を入れています。

その中で 気になった記事が…

 

『機器取り扱いなど誤る 看護師を業務上過失致死疑いで書類送検』(リンク有)

 

在宅療養や施設介護が以前よりも身近になってきていて、自宅や施設でも病棟でできることが増えてきました。

実際に今勤務している在宅支援診療所では穿刺(胸腔・腹腔) 心電図 超音波画像診断(エコー)なども普通にやっています。

うちの医師に聞くと「たいていのことは 工夫すれば できるよ。」ということです。

自宅や施設で 今まで病院でしかできなかった医療処置ができるのは良いことだと思います。

ただし、その一方で怖さもあります。

 

 

記事にある『吸引』は『気管吸引ガイドライン』で次のように定義されています。

 

 人工気道を含む気道からカテーテルを用いて機械的に分泌物を除去するための準備、手技の実施、 実施後の観察、アセスメントと感染管理を含む一連の流れのこと

 

現在では医師・看護師や家族だけでなく 介護福祉士養成課程、実務者研修や喀痰吸引等研修を修了すれば実施可能になりました。

医療処置として身近になった『吸引』ですが、死亡に至る事故が少なくないと意識していなければなりません。

本当に怖いんです。

思い当たる危険だけでも 気管・気管支粘膜などの損傷、低酸素症・低酸素血症、不整脈・心停止、呼吸停止、気管支攣縮(喘息発作)があげられます。

介護職や家族の手技で危なっかしい場合は訪問時間を合わせて手技指導をしていました。

 

問題は 看護職

 

実際に 看護小規模多機能型居宅介護(通称 看多機)でのケースです。

痰の量が多く、吸引を頻回に行う必要がある利用者さん。

奥さんは吸引はしません。

何度も指導を試みたようですが、「私は出来ない。無理。」の一点張り。

促そうものなら「担当 交替して!できないなら事業所変更して!!」という感じ。

夜間は奥さんはぐっすり寝たいというため、吸引しても痰が引けなくなるまで徹底的にやってほしいというのが希望。目安は吸引瓶の1/4~1/3位

正直 これ以上はリスクだ高くて無理と判断しても やらせられるので恐怖です。

これを受け入れている事業所にも怖さを感じます。

先輩看護職員からこの方のレクチャーを受けましたが、「いや、それヤバいでしょ…』の連発するようなケア内容。

しかし、この方法でないと奥さんからNGをくらうので 遵守するようにと。

 

いや… できねぇよ… 犯罪者になりたくないし… ガーン

看護師という仕事に憧れもプライドもないけど、使命感と責任は しっかり持っているので耐えられませんでした。

 

まぁ 私は吸引前に肺理学療法やリスクを考えた吸引方法をしていたら、即チェンジされたので助かりました。

しかし、医療・看護的にヤバいのは このケースだけでなく行われていたため、早々に退職しました。

伝え聞いたところでは この事業所や会社の方針は変わっていないとのこと。

 

よく「病院の看護師から在宅や施設の看護師は低くみられる」というのを聞きます。

大部分の訪問看護ステーションや施設看護師は日々研鑽して頑張っています。

そもそも 「私 循環器系が好きだけど 精神看護は わかんない」とか言ってられないし、スペシャリストよりゼネラリストが求められる分野です。

合わない看護師も少なくないけど、合う看護師は 沼にハマる領域です。

私は この領域 好きだし、優秀な看護職や介護職 起業者も多くいます。

でも、中には こういう看護師や事業所もあるのも事実なんです。

利用者や家族の要望を鵜吞みにして 基本から逸脱していることの危険を分かっていない。

こういう一部の看護を見聞きしたことで「ほら やっぱり…」と言われそうで嫌なんですけど。

本当に 嘆かわしい…

 

未来に向けて地域看護や在宅医療のレベルや担い手の数を上げていかなければならないのに、なんてこった… 泣くうさぎ

 

久しぶりに 愚痴を吐いてしまいました。すいません。

 

 

看護師は自分の仕事に三重の関心をもたなければならない。 ひとつはその症例に対する理性的な関心、そして病人に対する(もっと強い)心のこもった関心、もうひとつは病人の世話と治療についての技術的(実践的)関心である。

フローレンス・ナイチンゲール

 

ニュースを見て不安に思うこと

 

 

 

 

 

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