理佐ちゃんがアイドルしてません。モデルさんです。

由依ちゃんは歌手です。

あまりこのことはお話に関係してません。




 由「ねぇ理佐。私明日、高校の同窓会行ってくるね」


 理「えっ。由依って同窓会に参加するような人だったっけ?」


 由「ん〜。いつもなら参加しないけど今回は行こうかな、みたいな感じ。」


 理「でも、天下の由依様が行ったら皆由依の所に寄ってくるよ?大変じゃない?」


 由「まあ大丈夫だよ。」


 理「いやでもやめときなよ。」


 由「えー。もう参加するって言っちゃった。」


 理「仕事が入ったことにしよう!皆分かってくれるよ」


 由「う〜ん。ていうかそんなに行って欲しくないの?」


  




理佐side


  私、渡邉理佐非常に困っています。由依にはずっと平常心で対応してるけど心の中では大変焦っております。だって由依が同窓会に行くって言い出すから。


元恋人とまではいかなくても好きだった人と再開するかもしれない。私の知らない人たちから何かされるかもしれない。それに由依の美貌を見てしまったら皆、由依に惚れてしまうに違いない。そんなことが頭の中をグルグルと回っている。とにかく私は由依を止めることしか頭になかった。




 由「そんなに嫌なの?大丈夫だよ。理佐が心配してるようなことは起きないよ。」


 理「でも分かんないじゃん。昔の馴染みに久しぶりに会ったらテンションが上がって.......みたいなこともあるかもしれないじゃん」


 由「そんなこと起きないよ笑。安心してお酒も抑えるし、すぐ帰るから」


 理「む〜。じゃあ場所と時間!教えて!」


 由「いいよ〜。えっとね。場所が.................





由依side

  今日は久しぶりに皆に会えるから凄い楽しみ。今まで同窓会には行ってなかったけど、今回は行く気になって、参加すると連絡をした。そんなことを考えながら準備を進めている。どんな服で行こうかな。理佐に相談したかったけどあいにく理佐は、今日仕事があるから今家にはいない。まあこんな感じかな。他の準備も終えた事だしそろそろ出るか。



 



  




   乾杯をしてからしばらく経つが、楽しい。同窓会ってこんなに楽しいのか。今まで参加してこなかったことに後悔する程楽しい。それに理佐が心配していたことも今のところ平気そうだ。たまにほとんど話したことない人達から声をかけられるがその程度のこと。今日は、楽しむぞ〜。







理佐side

  今日は由依の同窓会がある。こっそりお迎えに行こうと思っていたのにそういう時に限って仕事が入っている。あ〜クソっ。終わったら急いで由依の所に行こう。幸い場所と時間は分かっている


  





由依side

  宴もたけなわ。そろそろお開きになるらしい。幹事をしてくれてる子がお金を集めて回っている。私もカバンの中をゴソゴソとしていると


「小林〜。俺の事覚えてるか〜。」


 なんだコイツはお酒でベロベロじゃないか。あぁそういえば、やけに呑まされている人がいたな。この人か。面倒な絡みをしてくるから皆離れていったのだろう。もうっ呑ませたなら最後まで責任持て!しかもしつこいな。幹事にお金を渡し、お店を出たのにまだ着いてくる。



 




理佐side

  ふふん。やはり私は頑張った。撮影もほとんど 1発で終わらせた。褒めてもらいたいくらいだ。それは、由依にやってもらおう。まあそんなことは置いといて、まだ同窓会はやっている時間だ。良かった。これなら間に合いそう。




  





  着いた。予想どうり、割と余裕めに着いた。あとは由依を待つだけだ。由依には迎えに来ることは伝えていない。だからどんな反応をするか少し楽しみだった。そんなことを考えていたらあることが頭に浮かんだ。久しぶりの同窓会で、積もる話もあるだろう。思ったより盛り上がり二次会にだって行きたくなるかもしれない。そうなると私はただの邪魔者になってしまう。どうしよう。






由依side

  皆が二次会に行くかの話をしている。そんな中さっきの男が未だに絡んでくる。はぁ、適当に誰かに押し付けて帰ろうそう思い、二次会に行かないグループの中に混ざる。

 

「さー帰るかー。」


「みんなどうやって帰るんだー?電車のやつ、駅までいこーぜー。」

 

「私旦那が迎えにくるから、ここでー。」


 「あ、私も彼氏がもうついてるはずー!」


なんて声がいくつか聞こえてきた。

それにすかさず反応したのが別の同級生。


「出たよー、いいなぁ、相手がいる人はお迎え

があって。幸せ見せつけてくれちゃってー!」


そうか。同窓会にはこういう行事があるのか。理佐は迎えに来てくれるかな。いや今理佐は仕事中だろう。まぁいい。とりあえず私はベロベロ男をそこら辺の人に押し付けるとするか。そんなことを思っているとどこからか騒ぎ声が聞こえた。


「えっ。あれモデルの渡邉理佐ちゃん?」


「まじ?!うわっほんとだ!スゲー!しかも凄い高そうな車に寄りかかってんな」


「ね!なんか表情も物憂げな感じていつもの笑顔とのギャップがやばい!!」


「でも、なんでこんな所にいるんだろう」


 理佐!!迎えに来てくれたんだ!嬉しいな〜。てか、物憂げな表情って笑。多分勢いで迎えに来てくれたんだろうな。それで私が帰りたがらないことでも想像したのだろう。でもあまりプライベートの理佐が見られるのも気に食わないため早く理佐のところに行こう。



「理佐!!」と大きく手を振った。少し不安があるような笑顔でこちらを向く理佐。


すぐに走り出そうとするが、忘れていた。この男いつまで着いてくるんだ。さっさと誰かに.「なあ小林!お前理佐ちゃんと知り合いなのか?」


別の同級生が話しかけてきた。私は理佐の恋人です!早く理佐のところに行きたいのに。


「知り合いもなにもつk「ねぇ由依ちゃん私理佐ちゃんのファンなんだよね。紹介してくれない?」


私も!」「俺も!」


なんなんだこの人たちは。理佐がこっちを向いて尻尾をふりふりしてるのが見えないのか。しかもまだ私が同級生と話してるから不安がっているのに。もう面倒になって、さっきの男を押し付け、言う。


「うるさい!私は理佐と付き合ってるの!」

と言い放ち、理佐のもとへ走る。


由「理佐!」


理「由依。ごめんね。私来ない方が良かった?」


あぁ。そんな顔しないでよ。


由「そんなわけないじゃん。来てくれてありがとう。」


そう言うと理佐は、ニッコリ笑い安心したように言う。


理「良かった〜。」


理「あっ。由依お友達がこっち見てるよ。向こう行かなくて平気?」


理佐にそう言われ後ろを振り返る。皆驚いたり呆然とした顔でこっちを見ている。まぁ歌手とモデルなんてほとんど接点ないからな。私はこれ以上理佐のゆるゆる笑顔を見せたくないため


由「たぶん、皆理佐に見惚れてるんだよ。早く帰ろう。」


理「いやいや、私より由依の方がモテモテだったんでしょ。さっきも男の人といたし。」

 

違うよ理佐。あの人は多分自分が誰と話してるのか分からないくらい酔ってたんだ。それに本当に理佐の心配するようなことは無かったんだよ。


由「安心して。理佐が思ってるようなことは起きてないよ。」


理「う〜。」


さっきの笑顔はどこに。すっかり萎えてしまった理佐を元気付けるため下を向く理佐を正面から抱きしめ耳元で言う。


由「理佐。私は理佐しか見てないよ。今日だって仕事あったのに迎えに来てくれたでしょ?そんな優しい理佐が大好きなんだよ?だから理佐以外好きにならないし、理佐にしか触れて欲しくないから指1本触られてない。そのくらい理佐が好きなの。だかr「もういいよ。」


由「ん?」


理佐への愛を語っていると理佐に止められた。理佐の顔を見ると真っ赤な顔をしていた。


理「もう恥ずかしいからやめてよ。普段ならそんなこと言わないのに。」


理佐に言われて気づいた。確かに普段ならこんなに長々と理佐に好きだと伝えない。お酒が入り少し箍が外れたのかな。


 由「ごめんね。でも安心した?」


 理「コクッ」


 由「良かった。じゃあ帰ろう?」


 理「うん」


 車に入ると理佐が


 理「眠くなったら寝てもいいからね」


 と言ってきた。どんだけ優しいんだ。


 由「ありがとう。ところで理佐今日仕事早く終わったの?」


 理「あぁ。ふふん、今日は由依のために一生懸命頑張って早く終わらせたんだ。」

 

 そう言う理佐はまるで子供のように褒めて褒めと感情丸出しの顔で話している。もう理佐が愛おしくてたまらない。


 由「理佐ありがとう。後でご褒美あげるね」


 と手をキュッと握りながら言う。理佐は満面の笑みで嬉しそうな顔をしている。あ〜早く家に着かないかな。私はこの後のことを考え緩んでいく顔を抑えるのに必死だった。





 番外編

(本編には出てこなかった由依ちゃんの数少ないお友達の会話)


「見た?今の」


「見た見た!」


「あの渡邉理佐ちゃんが由依にメロメロだった!」


「ね!由依も見たことないくらい顔ゆるゆるだったわ笑」


「いや〜しかし由依もやるな。あの渡邉理佐ちゃんを落とすとは。」


「しかも理佐ちゃんに抱きついた由依何気イケメンだったよね」


「いつの間に成長しちゃって」


「よし今度あったらとことん追求してあげよう」


「そうね」


「賛成!」







初めて書いたので変なところあったらご指摘よろしくお願いします。


読んでいただきありがとうございました。