元エリートサラリーマンにして、今はド派手なドラァグクイーンのシャール。
そんな彼女が夜だけ開店するお店がある。
そこで提供される料理には、優しさが溶け込んでいて――。
早期退職者候補になった、仕事一筋の40代キャリア女性へは
「春のキャセロール」を。手料理を食べなくなった中学生男子には
「金のお米パン」。
仕事に夢を見られない、20代のライターには「世界で一番女王なサラダ」。
そして、病を抱え、倒れてしまったシャールへ、
彼女に助けられた人々が素材を持ち込み、想いを煮込めた
「大晦日のアドベントスープ」。
じんわりほっくり、心があたたかくなる至極の4作品を召し上がれ!
生きていると、その日々の生活の中で
上手くいかないこと、納得がいかないこと、
それを上手に処理できなくて
益々悩んでしまう事も多々あります。
お店の店主のシャールさんは、
更に生きにくそうなドラァグクイーンで
衣装を縫うお針子さんたちに夜食を饗する
お店を始め、そこに日々の暮らしに疲れた
常連客が通ってくるようになりました。
優しい、そして身体に良い食事は
凝り固まった気持ちをほぐして
生きる力を与えてくれます。
それは病を持つシャール自身にも、助けられた
みんなの思いと共に返って来て
優しい思いが溢れてきました。
確かにショッキングピンクの髪の、
デカいドラァグクイーンが出てきたら
ギョッとするかもしれないけれど、
本当にあったら、行ってみたいお店ですね~。