さて3日目。
この日の予定は
(1)永平寺
(2)丸岡城
(3)東尋坊
(4)芦原温泉
このような流れでいこうと計画。
旅行前は「東尋坊」は候補的には弱かったんだけど
どう考えても「東尋坊」は福井一の観光名所らしく…
「定番」を押さえずに去るのはやはり…どうだろうか…という思いが湧き上がり計画に入れた。
7時起床。
ホテルで朝食を済ませ、9時前にホテルを出発。
福井駅まで歩き、えち鉄の駅舎1階にある京福バスのチケット売り場にて
「休日フリーパス」(1000円)を購入。
▲休日フリーきっぷ。京福バスが乗り降り自由。詳細はこちら
前日に一乗谷行きのチケットを買った時に、
「明日は永平寺~東尋坊に行く予定だけど、お得なチケットはありますか?」と尋ねておいた。
私的には、ネットに「永平寺・東尋坊2日フリーパス」(2000円)というのがあったので、それを買うこと前提で尋ねたのだけれど、
「休日(土曜含む)に利用出来る1000円のフリーパスのほうが安くてお得です」とのことだったので、そちらを購入。
やっぱり尋ねてみるもんですね。
聞いてなければ、間違いないく「永平寺・東尋坊2日フリーパス」を買っていた。
2日フリーパスは永平寺までのバス(永平寺ライナー)のバス代720円も含まれるが、休日フリーパスは含まれない。
それでも、永平寺~丸岡城~東尋坊~芦原温泉のバスはすべて対応している。
1000円+永平寺ライナー720円=1720円
永平寺・東尋坊2日フリーパス=2000円
280円お得なわけだ。
「休日フリーきっぷ」とは別に、永平寺ライナーの乗車券(720円)も購入。
バス停で待つことしばし、永平寺ライナー到着
9:20 福井駅東口より永平寺ライナーの乗車
バスの中では運転手さんが、永平寺からの帰りのバスの時刻や乗り場、また福井駅以外へのバスの乗り場、バスチケットの購入場所などを細かくアナウンスしてくれました。
非常に分かりやすかったです。
約30分で永平寺バス停に到着
バスを降りるとすぐ永平寺という訳ではなく、バス停から坂道を約400mほど登ったところが山門です。
バス停のところには道路を挟んで2軒のお土産物屋兼食事処があり、そしてそれぞれに大きな駐車場を有してました。
その2軒が、坂道を上がってくる車に対して「こっちへどうぞ!」と誘導をしてました。
初めて訪れる人は、この2つの駐車場は永平寺の"公式"駐車場だと思うんじゃないだろうか。
さも当然のように「はい、ここに駐めてね。ここが駐車場ね」って感じでバンバン誘導している。
この2軒のお店、どちらも京福バスのチケットを取り扱っている。
つまり永平寺から福井駅方面へ行く人、または「一乗谷」や「東尋坊」方面へ行く人は、このどちらかでバスのチケットを買うことになる。
道路1本隔てて、この2軒の店が血で血を洗う壮絶な永平寺ビジネスの覇権を争っている訳です。
見ていてなんだかワクワクしました。
▲永平寺バス停降りてすぐ目の前にあるのが「一休」。降車客を待ち構えていて、店の割引チケットを渡し手くれます。帰りのバスのチケットはこの店で購入可能です。私は「休日フリーきっぷ」を持っていたので買ってません
▲「一休」から道路挟んではす向かいにあるのが「井の上」。こちらでも京福バスのチケットを購入可能です。店の横には広い駐車場があります。「一休」とそれぞれ「こっちへ!」「いや、こっちへ!」と車を奪いあっていました
そうそう、バスを降りた時に、その1軒の店の人が、帰りのチケットはここで買ってね、とアピールし、ご丁寧にお店で使える割引券を渡してきました。
バスや車でやってきた人に、割引券を渡し自店へ誘導し、お土産物を買わせる、または食事を取ってもらうという手法です。
商魂逞しい。
▲「一休」の向かい側あたりにあるバス停。東尋坊方面はこのバス停から乗りました。GoogleMapで見ると、建物はないのでこの雨よけの建物はここ最近できたんでしょうね(2019年3月23日現在)
さて、そんな覇権争いの地から永平寺目指して坂を上ります。
山の上だけあって、空気がさらにひんやり澄んで心地がいい。
と、バス停前の2軒だけじゃなくて、永平寺門前のお土産物屋さんは同じ様に車を「我がとこへ、我がとこへ」と一生懸命引き入れようと必死な感じでした。
永平寺の門前は煩悩のうねりが凄まじいw
さてほどなくして永平寺が見えました。
▲「龍門」。ここを数十mほど登ると右手が参拝入口です
龍門を通り少し歩くと左側に「通用門」があるのでそちらで拝観料を納めることになります。
▲「参拝客入口」。奥に見えている建物が「吉祥閣」
普通は窓口があって、係の人にお金を出してチケットを購入するというのが一般的ですが、永平寺では券売機が置いてますので、券売機でチケット購入してください。
もうなんでしょう、すっかり観光寺院的な感じです。
通用門を過ぎると目の前に大きな建物「吉祥閣」があります。
「吉祥閣」が永平寺参拝ルートのスタートになってます。
中に入り、靴を脱ぎスリッパに履き替えます。
脱いだ靴はビニル袋に入れて各自持って参拝します。
▲「吉祥閣」。入ると脱靴所がありスリッパが山ほど置いてあるので履き替えましょう。脱いだ靴は備え付けのビニル袋に入れて持って参拝します。入って右手に「御朱印所」があります。出口は左手側になります。
あっと、その前に、御朱印を頂きたいという方は、入口入って右手のほうに「御朱印所」があります。
まず細長い用紙を渡されます。それに名前と電話番号を記入し、御朱印帳と共に渡します。
用紙の半券を渡されますので、それが受け取り証になります。
参拝前に御朱印帳を預けて、ぐるりと参拝を済ませ、帰り際に受け取るとよろしいかと思います。
初穂料はたしか500円でした。
永平寺は左側通行と決まっているようです。
騒ぐことなく、静々と歩き、各部屋を見て、また仏様にお参りしましょう。
館内・仏様などは基本、自由に撮影OKなようですが、1点だけ注意が必要。
それは雲水(修行僧)さんの撮影はNGということ。
どんなにイケメンの修行僧がいても、撮影は謹んむようにとのことです。
参拝ルートもしっかりと決まっていて、迷路のような館内にはしっかりと矢印で参拝ルートが示されています。
「吉祥閣」のあとは「傘松閣」(絵天井は必見)、そして「僧堂」「中雀門」「仏殿」「承陽殿」「法堂」「大庫院」「浴室」「山門」というように順番に見ていき、再び「吉祥閣」に戻ります。
ゆっくり見て回って40~50分くらいでしょうか。
▲「傘松閣」。天上には絵がいっぱい。
▲「傘松閣」過ぎて次の「僧堂」へ向かう途中の廊下。右手に入口が見えていますが「東司(トイレ)」があるので、一応見ておいたほうがいいかも。
そうそう、「傘松閣」の後の「東司(トイレ)」もお忘れなく。
みなさん、結構スルーしてましたので。
▲綺麗に掃除されてますよ。
階段の横、左端に写っている建物の中は…
こんな感じ。
上から見ると
こんな感じ。
この階段の拭き掃除とか大変そうよね…
欄間も見事だわ
また階段
▲斜めのアングルなのは、柱の裏側、奥の階段の上、左手のところで修行僧の方が掃除をしていたから。写り込まにように確度を調整
▲「大庫院」の前には巨大な「すりこぎ棒」がぶら下がってます。ちなみに「大庫院」とは「台所」のことです。
▲「山門」から「中雀門」を見上げたところ
▲「山門」には四天王が祀られてます。
▲ぐるりと参拝をし終わったら、はじめてに「御朱印」をお願いした人は、忘れずに受け取りましょう。受付の時に名前を電話番号を記入するので、最悪忘れても連絡がくるのだと思いますが…
永平寺の参拝を終えて、時刻は11時。
永平寺の次は東尋坊方面行きのバスに乗って、途中の「丸岡城」で降りる予定。
バスの時刻は11:40。
少し時間がある…。
ということで、門前町の1軒の喫茶店で休憩。
バス停前の例の2軒のお店には行かないというw
ぜんざいで糖分補給し、バス停へ。
ほどなくして東尋坊・芦原温泉方面行きのバスが来たので乗車。
ここからは「休日フリーきっぷ」を使用。
バスに揺られること40分。
12:20に丸岡城バス停に到着。
「丸岡城」
江戸時代以前からの天守の残る現存12天守のうちの1つ。
北陸地方唯一の現存天守。
さらには、現存12天守のうちでも最古のものと言われている。
そんなお城です。
バス停のすぐ近くに、チケット売り場。
入場料は450円。
▲チケット。丸岡城、丸岡歴史民俗資料館、一筆啓上日本一短い手紙の館の3施設共通
石階段を登って、すぐ天守へ到達。
比較的小ぶりで可愛らしいお城です。
建物は2層3階。
現存天守ってことで、彦根城などと同じ様に、階段は急傾斜。
お年寄りや足腰の弱い方は昇り降りは危ないかと…
小さなお城なんで、あっという間に観終わります。
そうそう、城内の展示に往時のお城再現したジオラマがあるんですが
その中に「忍者が5人隠れているので見つけよう!」って書いてます。
いい大人も、子どもと一緒になって探してました。
えぇ、私も
「へぇー、当時は堀がこっち側にも…」
とか
「ははぁー、馬出はここに…」
とか言いながら、目は忍者を探してました。
さて、あっという間に見学が終わった丸岡城。
しかし、東尋坊方面のバスは、14:20までない。
周辺をプラプラしつつ、お昼ごはんを食べられる店を捜す。
ちょっと歩いたところに食堂があったんで、入る。
ザ・地元の食堂(飲み屋)って感じの店。
そういえば、福井のラーメンてどんなだろうって思ったので
ランチセットにあったラーメンセットを注文。
なんせ食堂(飲み屋)のラーメンなので、これが本当に定番福井ラーメンなのか判らないけれど、とりあえず、あっさり味のラーメンでした。
選抜(高校野球)見ながらゆっくりご飯を食べ、それでもまだ13:45。
再び丸岡城へ向かい、バス停とは反対側から天守を目指す。
▲丸岡城は別名「霞ヶ城」っていうんですね。どちらが正式名称なんでしょう
と、城の麓にちょっとヤンかぷった(ヤンキー気取った)若者(と言っても、20代の中、いや後半くらいに見えたけど)が数名。
ご自慢の車を停め、城をバックに撮影をしている。
「へーっ、福井ってまだこんな文化が残っているんだ!」
と
全国的には絶滅危惧種に近いような人たちを久々に見て、ちょっと興奮。
それにしても、城をバックに撮影しているのが微笑ましいというか、
「あぁ、やっぱり丸岡市民にとってはお城は親しみ深い存在で、シンボルなのだな」と改めて思いました。
さて、ようやくバスがやってきたので、再び乗車。
目指すは「東尋坊」
20分ほどで芦原温泉駅に到着。
そこから乗り換えなしで、今度は東尋坊へさらに40分ほど。
結構なバス移動。
料金も通常なら1010円らしいから、フリーパス、お得だわ。
で、東尋坊に到着。
すると、福井に来て一番の人の数。
人、多っ!!
▲奥(崖)に進むに従って人が増えていく
やっぱり「東尋坊」って福井一の観光名所なのね。
お土産物屋が建ち並ぶ通りを、人の波をかき分けるように進み、
「おおっ! ブラタモリでタモさんが歩いてたとこー」って感じの風景。
お決まりの「東尋坊」の石碑を撮影。
▲奥に見えてるのは「雄島」ですね
▲バスは「雄島」の前も通るので降りても良かったんだけど、なんせ時間がなかった
そして、例の「柱状節理」を撮影。
▲「柱状節理」を上から!}
お土産物とかいろいろ食べ物売っていたけれど、
時刻は16時前。
今日の行程の最後に、芦原温泉でひとっ風呂浴びようと思っていたので、
滞在時間15分くらいで東尋坊を離脱w
15:54 東尋坊からバスに乗り、来た道を逆戻りし
15:24 セントピアあわら前で下車。
「セントピアあわら」
えち鉄の「あわら湯のまち駅」のすぐ近くにある立ち寄り入浴のできる温泉施設。
時刻は夕方だったんで、地元の方とおぼしきおじさん、じいさん、若人で賑わっていた。
思えば、京都、大阪、名古屋をはじめ、神奈川(鎌倉、箱根、小田原)、長野(上田)、石川(金沢)、岐阜(岐阜、白川郷、髙山)、三重(伊勢、松阪)、奈良、岡山、広島と旅行行ったけど、公共浴場とは言え、温泉に入るの初めてじゃないか?
1時間ほど湯に浸かり、東尋坊に吹きすさぶ日本海からの寒風で冷えた身体を温めたのでした。
▲コーヒー牛乳と迷ったけど、普段飲まないこちらに
温泉を出て「あわら湯のまち駅」からえち鉄で福井市内まで。
17:49 あわら湯のまち駅発
18:31 福井駅着
福井平野に沈む夕日を見ながら、私の福井旅行もそろそろ終わりに近づいている感が漂う。
ちなみに、えち鉄はSuica、PASMOは使えません。
福井駅に着き、駅ビルで再びお土産を下見。
その後、ホテルに戻り、しばしうだうだ。
そして猛烈に腹が減る。
丸岡でラーメン定食食べたけど、温泉入ったら、一気に腹が減ったんだよな。
ってことで、福井最後の夜を楽しむべく、ホテルを出る。
一応、週末の飲み屋街「片町」の様子はどうだろうか?と
行ってみたけれど、初日の夜とほとんど変わらなかった。
人がほとんど歩いていない。
そして、店もそんなにない…。
ということで、
向かった先は、初日の夜に行ったホテルすぐ近くの店。
「また来ますね!」と言った手前、行かないわけにはいかない。
店の中を覗くと、一昨日の夜よりも賑わっていた。
カウンターが2席空いているのみ。
空いてて良かった。
店主の方も「あら、また来てくれた」的な感じ。
とりあえず生をオーダーし
●イカゲソ焼き
そして、先日お通しで食べてとっても美味しかった
●らっきょうと三つ葉のマヨ和え
をオーダー。
もうちょっとお腹にたまるのが食べたいな、と
●ハマチのカマ焼き をオーダーするも
全部でちゃったとのことで
カマ焼きは、マグロしか残ってないとのことで
●マグロのカマ焼き をオーダー
カウンターの左隣は、前回同様におじさん2人組(前回とは違う人だけど)
話がすごく弾んでいる。
しばらくして1人が先に帰った。
すると、残った私の隣に座っていたオジさんが、
「それは何を食べてるの?」と話しかけてきた
「マグロのカマ焼きです」と応え、
「ママ、こんなメニューもあったの?」
「黒板に書いてありますよ~」
的な感じで会話が始まった。
隣のオジさんは常連さんらしい。
そんな会話の流れの中で
「おのお客さん、鹿児島からいらしたんですよ。一昨日来てくださって、今夜もまた来てくださいました」
「へーーっ! 鹿児島から? なんでまた福井にっ!?」
と、鹿児島からの旅人に関心を示した様子。
そして、「通りすぎて金沢へ行かずに、よくぞ福井で降りてくれた!」と
なんか喜んでくださった。
私は
「金沢は去年行ったので」なんてことはおくびにも出さず、
「いやー、福井、行ってみたかったんですよ」と調子よく合わせる。
するとそのオジさんは
「あれは食べた?」「福井に来たらあれ食べなきゃ」「お酒は? どれ飲んだ?」といろいろ勧めてくださり
22:30のオーダーストップ間際に、一気に料理を注文。
食べようと思っていたけれど、「予算と腹の具合的に…」と泣く泣く断念していたメニューが並んでいく。
お店の方も、閉店時間をとっくに過ぎているのに、楽しく会話をして下さり、ほんといい店を見つけた!と我ながら自らの嗅覚を褒めた。
で、さすがにそろそろお会計となった時に
「このビルの上の階に、良いバーがあるんだけど、時間があるならどうですか?」と、そのオジさんが誘ってきた。
私も、どうせ明日は帰るだけだし、ホテルでちょっと仮眠も取ったのでまだまだ余力はあるので快諾。
で、お会計を払おうと思ったら、追加でオーダーした分はすべてそのオジ様(←様になってるw)が払ってくださいました。
おおっ! 申し訳ないです。ご馳走さまでした。
で、店を出てエレベーターで上の階へ。
そこには小洒落た雰囲気のワインバーが。
そこで本日2回目の乾杯。
ほどなくして、外で雷が鳴る。
すると、ちょうと店に入ってきたお客さんが
「雪が降りだした」とのこと。
その後、何杯か飲んで、なんとその店はまるまるそのオジ様がおごってくださった。
見ず知らずの旅人、しかもおっさんにこんなご馳走してくださるなんて、福井の人はなんて良い人なんだ!
店を出ると雪はもうやんでおり、それでも車の上や道路脇などにうっすらと雪が積もってました。
おじ様にお礼を言い、「鹿児島へ来るときはぜひともお知らせください」と連絡先を伝えて別れ、ホテルへ戻ったのでした。
福井、最後の夜は、非常に楽しく、嬉しい夜でした。
