「マッチングアプリで既婚者に騙された」ってよく聞く話だけど、よもや自分がされるなんて。しかも2年間も騙されたことはいまだに本当に信じられない。既婚者だと発覚してからは、慰謝料請求と精神不安定との闘い。悪夢のような日々だった。
今振り返っても、彼と出会った時から腑に落ちないことはたくさんあった。そんな彼との出会いから付き合っていた当時の違和感をつづります。
マッチングアプリで出会った既婚者に騙された…彼との出会い
私は過去にもマッチングアプリを使っていた。久しぶりにマッチングアプリを再開しようと思ったのは、友人との何気ない会話がきっかけ。過去にマッチングした人のリストを友人に見せて、誰が良いか見てもらっていた。
リストの中から友人が推してくれたうちの1人。それが彼だった。写真の雰囲気は素敵で、私の好きなタイプだったからメッセージを送ってみた。久しぶりに恋愛のワクワク感が戻ってきた瞬間だった。
ただ、彼とメッセージでやり取りする中で、会う流れになっても、「いつ」「どこで」という具体的な話を進めてくれない。彼は私の隣の駅に住んでいて、会うのは難しくないはずなのに。最初になかなか会ってもらえなかったのも違和感があった。
やっと会える日取りが決まって、待ち合わせ場所に向かった。最初に彼と会った時の印象は、よく喋る楽しい人。写真とは若干違ったけれど、口数が多くて、いろいろ話してくれて。私は話す人が良かったから、自然と好印象を抱いた。
時間はあっという間に過ぎて、帰り際に彼から「また会えたら」の言葉。その言葉が嬉しくて、連絡先を交換し、すぐに2回目の約束をした。
マッチングアプリで出会った彼。Facebookに既婚のステータス
2回目は水族館へのドライブデート。その時から(この人既婚者かも、騙されたかも)と思っていた。というのも、1回目のデートが終わった後、私は彼の本名をネットで検索した。Facebookを見つけると「既婚」のステータス。ただ、この時点では確証はなかったし、私自身も楽しい時間を過ごせたから、深く追及はしなかった。
3回目のデートでは、土砂降りの中いきなり夜中に会いに来て、近所ドライブ。4回目のデートで彼から告白された。初めて会ってから告白されるまで1週間だった。久しぶりに「僕の彼女になってください」なんてまともな告白をされて、すごく嬉しくて。もちろんOKした。
付き合ったタイミングで、過去の恋愛遍歴を話そうってなって。彼は結婚歴について何も言わなかった。でも、私はバツイチであることを正直に彼に伝えた。
デートが終わった後(バツイチってこと言わなかったから、Facebookの既婚ステータスは本当なんだ)って思うと、怒りが込み上げてきた。真剣に告白されたのに、既婚者だったなんて。怒りがあふれて、向こうからのLINEには数日間返事をしなかった。
週が明けて、彼から「週末どうだった?」って連絡がきた時、どうせ終わるなら何言ってもいいよなと思って「Facebookのステータスが既婚になってるの見ちゃったんだよね」と言った。
彼からは「実はバツイチだった。でも付き合う直後に言うのは気が引けたし、君が言ってくれた後で自分から言い出せなかった。Facebookは離婚した後に更新してなかっただけ。アカウントは削除する」って。
私は(そういうことね。アップデートしてなかったなら仕方ないか)と、彼の言葉を信じてしまった。
その後、彼のFacebookアカウントが削除されたのを確認したけど、なぜか彼女のアカウントも削除されていた。(なんで彼女のアカウントも削除されたんだろう?)モヤっとしながらもそのまま付き合った。
なにかと理由をつけて家に呼んでもらえない
彼とは付き合ってから週3〜4のペースで会った。外食をして、カラオケに行って。でも、カラオケデートするような年齢でもないし、外で遊び続けるのは体力的にも疲れる。付き合って1か月経った頃、彼に「ご飯は家で食べたい」と話をした。それから私の家で過ごすことはあっても、彼の家には呼んでもらえない。
彼いわく、前の奥さんと戸建てを買ってて「前の人との生活した物や家具がまだ残ってる」「家が汚くて呼べる状況じゃない」「バツイチのトラウマが消えない」とか、なにかと理由をつけて断られていた。
(もしかしたら既婚者で、奥さんが里帰り出産中でその間に遊んでいるんじゃ?)なんて考えもよぎった。付き合ったのは9月。(浮気しているんだったら年末までの関係かな)なんて思っていた。
それから、年が明けても変わらず彼は私と会ってくれる。でも、違和感が拭えない私は、思い切って彼に「他に女性がいるんじゃないの?」と聞いてみた。すると彼はこう言った。
「こんなに時間を割いてるんだから、他に会ってる人なんているわけないでしょ。」
そう言われてしまうと、納得するしかなかった。(たくさん会ってくれるんだから、既婚者なはずはない。騙されてなんかない。)
それでも、拭えない違和感は少しずつ膨らんでいった。その違和感のひとつが、「将来のことを考えて同棲したい」と私が話しても、話を進めようという姿勢が彼になかったこと。(なんで彼は一歩踏み出さないんだろう?)そんな小さな違和感が、彼と一緒にいる間、ずっと根強く頭に残ることになった。