2年前、行方不明になった学生たちが撮影した卒業制作の映画を観てみたら、森で秘密の儀式に巻き込まれ | m-memo

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ネタバレだらけの映画メモ。

忘れ易いので自分用にメモしてます。
ネタバレ部分は詳細を記載することもあれば、
二言三言のこともあります。


■あらすじ
アイルランド北部のグレナームの森で、美術大学の学生5人と同じ大学の教授数名が消息を絶った。焼けた森の中から1人だけ生存者が救助されたが、危険な状態にあるという。彼らの身にいったい何が起きたのか。美術大学に通うジミーは卒業課題として、友人のゴーディの日常を撮影している。そんな時、男性と女性の教授がコソコソと密会の約束らしき話をしているのを目撃。日頃のうっぷんを晴らす絶好の機会と考えた彼らは、密会の瞬間を映像に収めるため、教授たちの会話の中で聞こえたグレナームの森へ向かうことに。(メーカーサイトより)
 

■ネタバレ
*2020年3月13日、北アイルランドのグレナームの森で芸術大学の学生等7人が消息を絶った。同じ大学の教授も数人含まれる。山火事が起き、1人が保護された。2年後、警察の捜査によって彼等が消息を絶った日の映像が発見された。
*ジミー・ダルトンは大学の卒業課題制作で、友人ゴードン・ハートの日常を題材としたドキュメンタリーを撮影している。家族との様子を撮影し、次いで大学へ到着すると、一晩立て籠もっていたというスマーフが保護され車で運ばれて行く。大量の睡眠薬も発見されたらしく、病院へでも向かうのだろうか。居合わせたリードが「自殺も出来ないとはな」と嘲笑したのに立腹し、殴り倒すゴーディ。
*ゴーディは「気に食わなければ殴るのか?大人になれ」と教授のホームズに叱責される。そして別の教授や、立て籠もりの件で通報を受けて駆け付けたアラン・トッド警部からも注意される。
*ジミーがその後も終始カメラを回し続けた結果、ホームズとマローンの教授同士の不倫の証拠となる会話を撮影。2人は週末、シーズンオフのグレナームのキャンプ場で過ごすらしい。
*友人であるエレノアとクレアにも映像を見せると、教授2人が会話の中で学生を[ドブネズミ]扱いしていること・ホームズが新婚であることから「最低のゲス野郎ね」と盛り上がる。「尾行して、不倫の一部始終を録画したら?」と提案するクレア。ジミーは「脅しに使える」と言う。ゴーディは「15時半のバスに乗れば、キャンプ場に先回り出来る」と乗り気だ。
*ゴーディは先ず、年の離れた妹クイスラを父親に預けることにする。両親は離婚していて母親が兄妹を引き取っているが、母親は酔い潰れているのが常だ。今日もソファで熟睡していて、起きる気配がない。その場に置いて出掛けるのも躊躇われ、ゴーディはクイスラを父親の家へ連れて行く。父親は「20時までは預ってやる、遅れたら探しに行くぞ」と言う。女子2人は「今夜はパーティがあるから」と一旦は断るが、結局バス停で合流して4人でキャンプ場へ。
*やがて終点のグレナームに到着。寒い時期のキャンプ場で、一晩過ごせるような道具は誰も準備していない。停留所近くのガソリンスタンド兼雑貨店で最低限の食糧を買い、森への行き方を尋ねる。「海岸に沿って6km程進み、グレンから左へ進めば着ける」と教えてくれる店主。まだ暫く時間が掛かりそうだ。
*店主は「[片頭のハリー]を捜しに来たのか?」と訊いてくる。それは年老いた店主が子供の頃に、近隣に住んでいた男。濃紺のコートを着て、縁の太い眼鏡を掛けていた。脳に障害があり周囲からいじめられていて、ある日キレてしまった彼はショットガンを抱えて森へ向かった。3日後に発見されると、彼の頭は半分が吹き飛んでいた。警察が血痕を調べると、彼は頭が吹き飛んだ状態で、2日間歩き回っていたことが分かった。直ぐには死ねず、苦しんで彷徨ったのだ。それ以降、森で夜を過ごした者が大勢奇妙な音を聞いたと言う。テントから頭を出すと、暗い森の中を歩く、頭が半分しかない男が見えるらしい。
*神妙な顔で話を聞く4人。(実際には不倫現場を撮影しに来たのだが。)店主は別れ際に、森の地図を渡してくれる。ここから6km歩くのは骨が折れるが、タクシー乗り場は30km離れており、カーシェアも勿論利用出来ない僻地だ。その時、ゴーディが貸し自転車を2台運んで来る。レンタル料は1台30ポンド、買物で使ったのと同額で、残金はもう殆どない。つまりゴーディは盗みを働いており、店主が追い掛けて来る。慌てて自転車で逃げる4人。
*やがてキャンプ場に到着。入口には[無断立ち入り禁止]と掲示されている。ゴーディは「アイルランドでは無意味な標識だ」とお構いなしで森へ侵入。丁度その時、不倫カップルもタクシーで森に到着。4人は物陰に身を潜めて2人を待ち構える。2人は手を繋いで森の奥へ。面白がって尾行を開始する4人。
*しかし間もなく、地図もあるのに4人は不倫カップルを見失う。ゴーディは吞気に、4人のイニシャル[ECJG]を巨大な倒木にナイフで刻んでいる。エレノアは真面目に地図を読み取ろうとし、2人の足跡を発見。痕跡を辿り始めるが、やがてそれも見失ってから1時間が経過。携帯電話は繋がらず、寒さが堪える中テントもない。クレアは不満を募らせるが、3人が説き伏せて捜索を続行する。
*ジミーは大学の報道部から拝借してきたと言う、暗視可能なヘッドカメラを配る。フル充電済なので一晩中撮影可能だ。ゴーディが主演・クレアは楽曲・エレノアは編集・ジミーは撮影担当。皆でカメラを装着してこれからという時に、寒がるクレアを案じたゴーディが一転して撤退を決定。「ここに居ても凍えるだけだ」と帰路を求めて歩き始める。
*日中はどうにか地図を活用出来ていたが、夜になると周囲の様子が全く認識出来ない。完全に迷子状態の4人。心細い中、微かに歌声が聞こえ、遠くに灯りも見える。これは不倫カップルがお楽しみなのだろうと考えた4人は、明るい方向へ。
*接近すると2人きりではなく複数人が集まっており、半裸のホームズが拘束されているのが見える。するとマスクを着けた女はマローンなのか。彼女が「ハントマスターに敬意を」と言い、フードを被った男達が蠢く。何かしらの儀式めいたことが行われているようだ。そこへ今度は、半裸のスマーフが連れられて来る。「獲物を血に染めよ」とマローンがナイフを掲げると、拘束を解かれたホームズがスマーフにナイフを突き立てる。「逃げる時間を3分与える」と言われ、血を流しながら逃げ出すスマーフ。マローンが残った男達に「トランペットが鳴ったらキャンプへ戻ること。制限時間は1時間」と告げると、男達が森へ散って行く。
*状況は理解出来ないが、逃げる必要がある。しかしジミーが制止を振り切って、得体の知れない団体のアジトに接近。中の様子を窺おうとすると、相手に見付かり慌てて逃げ出す羽目に。4人はゴーディとエレノア、ジミーとクレアに分かれてしまう。エレノアは携帯電話を紛失して狼狽えつつも、北極星を見付け「あれを背中にしながら歩けば、森の南側にある駐車場に辿り着ける」と言う。その時、スマーフが助けを求める声が聞こえてくる。
*クレアもその声を聞いて駆け出す。スマーフの姿が見える位置まで辿り着くが、追手も近くに居て接触は出来ない。些か興奮状態のクレアを、追い付いたジミーが「ゴーディ達を捜そう」と宥める。追手が「獲物は複数居るのか」と話しているのが聞こえる。スマーフ以外にも、自分達の気配や痕跡を察知されているのかもしれない。危険な状態だが、果敢に立ち向かうクレア。追手が散り散りになった後、背後から岩で殴打して、敵を1人撃退する。
*別の場所で「先ずガソリンスタンドへ戻って、助けを求める方が良い」と主張するゴーディ。しかしエレノアから「友達を見捨てるの?」と詰られ、已む無く彼女に従う恰好に。ナイフで先端を尖らせた枝を渡し、互いの顔に泥を塗り、臨戦態勢だ。そこへクロスボウを手にしたマローンが登場。彼女が矢を放った後、ゴーディが掴み掛かり揉み合いになる。マローンに激しく抵抗され、仲間に向けて「ここに居るわ」と絶叫されるが、最後は鋭利な枝を相手の首に突き刺すゴーディ。直後に倒れ込むエレノア。
*敵を1人倒したクレアはスマーフに駆け寄るが、2人共が矢で射られてしまう。2人は運ばれ、カメラも持ち去られる。1人になったジミー。この場所では携帯が繋がることに気付いて、祖父の留守電に助けを求めるメッセージを残す。その時、背後から殴打されジミーもまた連れ去られる。
*一方、マローンが放った矢がエレノアの腹部に突き刺さっていた。エレノアから「武器を取りに戻って」と強く促され、その場を離れるゴーディ。揉み合いになった場所でクロスボウを拾い上げると、複数の敵と遭遇。矢が1本しかないのを見抜かれ襲い掛かられるが、持っていた銃で敵を倒す。エレノアの元へ駆け戻ると、彼女はもう息絶えている。ジミーの悲鳴が聞こえて、敵のアジトへ向かうゴーディ。
*ジミーは敵のアジトで、縛られ傷め付けられている。しかし「クレアと2人だけで来た」とゴーディ達を庇う。敵は「仲間が3人倒され、残るハンターは3人」と言う。そこに生きていたマローンが戻って来る。彼女は苛立ち味方の1人を撃ち、別の仲間に「まだ1人居るから殺してきて」と命じる。
*ゴーディは敵のアジトへ移動中、クレアとスマーフの遺体を見付ける。仲間の死体を片付けようとしていた敵を1人倒して、アジトの中へ。そこにはマローンとホームズ、拘束されたジミーが居る。マローンは「貴方の身元は分かってる。住所も、つまりクイスラの居場所もね」と脅してくる。「ふざけるな」と怒り発砲するゴーディ。しかし弾は出ず、嘲笑って襲い掛かってきたマローンをナイフで返り討ちに。ホームズは怯えた様子で「君は何も分かってない」と言うと、自分の頭を撃つ。
*ゴーディは傷付いたジミーに肩を貸して、森からの脱出を図る。奪われたカメラも回収している。どうにか駐車場に辿り着くと、そこへ車がやって来る。助けを求めようとするが、車から降りてきたのは風貌からして連中の仲間だ。慌てて逃げ出す2人。
*衰弱しているジミーが「もう走れない」と倒れ込んだのは、4人のイニシャルを刻んだ倒木の傍。ジミーを気遣い、少し休憩しようとするゴーディ。しかし矢が何本も身体を掠め、やがてジミーが射貫かれてしまう。1人で駆け出すゴーディ。
*夜が明け、周囲が明るくなっていく。かと言って助かる見込みはなく、逃げ続けながら「誰か助けてくれ」と叫ぶ。その声を聞かれたか、間もなく倒れるゴーディ。マスクを被った何者かがカメラに写り、無線で「狩りは完了した、掃除を始めろ」と告げる。カメラの映像はそこで終了している。
*その後、山火事が発生。唯一生き残ったのはエレノアだった。ゴーディは彼女が死んだと思っていたが実は息があり、7週間の昏睡・1年間の入院を経て回復したのだ。彼女は常に危険を感じており住所は非公開だが、友人達のためにもSNS等で事件について積極的に発言している。警察の捜査には不満を抱いており、独自に様々な調査も行った。捜査主任であるアラン・トッド警部にその資料を手渡して、隠れて撮影していると、彼は資料をゴミ箱に放り込む。
*その後、ブレイバーン署のマッキリオン警部からエレノアに着信がある。エレノアがトッド警部の動画をアップロードした後に、彼が所在不明になったのだと言う。警察が到着するまで、身を隠しているように指示されるエレノア。
*トッドの自宅に警察の部隊が突入。すると家の地下で、ゴーディが発見される。劣悪な環境の中でも身体を鍛えていたようで、酷く汚れているが肉体は逞しい。あの夜に使用されたカメラも回収され、トッドは逮捕される。生き残ったゴーディとエレノアは映像を編集し、世界へと拡散させるのだった。


■雑感・メモ等
*映画『2年前、行方不明になった学生たちが撮影した卒業制作の映画を観てみたら、森で秘密の儀式に巻き込まれていた話』

*文字数制限に引っ掛かって、ブログ記事のタイトルに作品名が入り切らないという事態
*レンタルにて鑑賞
*イギリス製モキュメンタリーPOVホラー
*内容が概ね分かる邦題は些か巫山戯ているけれど(と言うか無闇に長い)、中身は割と普通な感じ。然程面白くはない。
*GEO先行で同じく無闇に長い邦題の『不良ムスメが盗みに入ったら、そこが食人ファミリーの家だった話 そこにマフィアが乱入して更に状況が悪化した』と同じタイミングでリリースされたけど、関連や共通点等はなし。(どちらもヒトを標的にしているけれど、それは共通点と言うには緩いよね。)
*謎の連中が邦題通りに儀式をしているのか、単に人間狩りを楽しんでいるのかは正直分からない。
*後半になって突如ゴーディが発砲するけど、銃を持っているという描写がなかったので驚いてしまった。敵の銃を拾ったのかな。と思って見直したけど、少なくともボウガンを拾う場面では銃は拾ってないと思う。夜の森の場面は暗過ぎて、見逃してしまったのかもしれないけど。
*ゴーディが生きていたのは驚いた。生かしておく理由が分からないけど、次の狩りの標的にでもする予定だったんだろか。妹の環境が心配なので、生還して良かった。
*何となく[片頭のハリー]の話をきちんと書いてしまったけど、これ全然無関係だよね。