引き続き、もし何の制約もなしに好きなクルマを所有できるとしたら・・という妄想の続きです。
二輪を含め合計5台を妄想した僕が次に考えたのは、
「たった1台だけ、好きな車を所有していいと言われたら、何を選ぶか?」
というお題。難しいけど、楽しそう!
ここは、少し分析的に整理してみよう。
前回挙げた二輪を除く4台の車を、なぜ僕が名前を挙げたのか理由を考えてみる。
①のスズキジムニーは、
・小回りが利くこと
・気軽に乗れること
・燃費や維持費が安いこと
②のBMW M5は、
・長距離ドライブを楽しく快適にこなせること
・端的に、速いこと
・所有する歓び
③のFIAT 124スパイダーは、
・運転して楽しいこと
・オープンカーの開放感
④のランドローバーディスカバリーSPORTは、
・雪道や悪路走破性
・余裕の積載量(人やモノ)
合計で10コの理由が出てきたので、これを僕が思う優先度の高い順に並べ替えてみる。
1.運転して楽しい
2.速い
3.所有する歓び
4.小回りが利く
5.長距離ドライブが快適
・・・という順番になりました。
ちなみに今の蜜柑号(E92_M3コンペティション)は、その要件をどのくらい満たしているんだろう?(自分でもちょっとドキドキ)
それぞれ、5点満点で評価してみる。
1.運転して楽しい・・・3点
2.速い・・・5点
3.所有する歓び・・・6点(!)
4.小回りが利く・・・4点
5.長距離ドライブが快適・・・5点
ちょっとおかしな点数もあるけど、25点満点中23点という高得点になりました。
運転の楽しさが満点でないのは、
・マニュアルではあるけれど、僕が理想とする左ハンドルではないこと(-1点)
・エンジンや各種電子制御デバイスがお利口過ぎて、ドライバーの仕事が少ないこと(-1点)
小回りについては、ボディサイズと取り回しが、もうひと回り小さくて軽快なほうがいいと思うから。
ここまで書いて、はたと気づいたことがあります。
蜜柑号の前に所有していたE46_M3(左MT)は、上の5つの条件をすべて満点でクリアしていたんだなって。
しかし、上記条件では満点のE46_M3にも、不満点が全くなかったわけではない。
その不満点とは、
・S54B32型エンジン(M社謹製)の獰猛だけどちょっとガサツなフィーリング
・普段使いでの足回りの硬さ
従って、E46のボディサイズ(全長4,500mm・全幅1,800mm内外)で、かつ上記2点をクリア(BMW伝統のシルキー6と呼べる直6エンジン搭載&しなやかさと強さをあわせ持つ足回り)した車があれば、それが僕の理想の1台ということになる。
閑話休題。
かつて自動車レースF1の世界で「皇帝」と呼ばれたミハエル・シューマッハ選手(フェラーリ・メルセデスなどに在籍)。
現役時代、ある記者からの、「所有する車を1台だけ選ぶとしたら、何に乗りますか?」という質問にこう答えたという。
「BMWアルピナの、B10ビターボ(E34)」
最盛期には年収80億円とも言われ、望めばどんな高級車でも、高出力のスーパーカーでも欲しいままであっただろう彼が選んだ1台は、フェラーリでもランボルギーニでもポルシェでもマクラーレンでもない、BMW(アルピナ)だった。
僕はこの答えを聞いても特別驚かない。
E34アルピナB10ビターボは、3,500ccの、いわゆる「ビッグシックス」と呼ばれる真のシルキーシックスエンジンにツインターボを搭載し、370馬力&53kgmものトルクを生み出す。
その運転フィールは、アルピナ伝統の躾ともあいまって、ただ速いだけでなく“極上”と呼べるものであることは想像に難くない。もし、シューマッハ選手がこの車を選んだ理由が僕と同じなら、こんなに嬉しいことはない。
話を僕の1台のほうに戻します。
極上の直6エンジンのフィーリングと、硬いだけではないしなやかな足回りを持つBMW。
E34は1990年代のネオクラシックの部類に入るからちょっと現実的ではないけれど、E46やE90のアルピナB3は射程に入ってくる。
ところが、E90になると正規輸入車(ニコル)に左はあるがマニュアル(MT)がないので、左マニュアルの設定があるE46に絞られます。
妄想なのでさらに欲を言えば、あとひと回り小さいサイズが欲しい。現行車種で言えば、クーペのM235iをベースにアルピナが左マニュアルを出してくれたらベストです。ちょっと望みは薄そうだけど。
というわけで、僕が選ぶ理想の1台は、
実在する車でいえば「E46アルピナB3(左MT)」
妄想車としては「F22アルピナB2ビターボ」(最大出力350ps・最大トルク55.0kgm)
という結論になりました。
クルマに関する妄想が始まると止まらなくなる私です。