佐藤
「おや? リカちゃんお久しぶり。どうしたんんじゃ?

なんだか元気がないのぅ。悩みがあるなら、この佐藤のじーさんに話してごらん」

リカ
「あ。いずみさんのお気に入りの佐藤さん、こんにちは。

いいえ。なんでもないです。どうかひとりにしておいて下さい」
佐藤
「......」


リカ
「みなさんはきっと知らないでしょう。

ぬいぐるみ好きのいずみさんは、お人形のことはあまり好きではないみたいです。
ぬいぐるみの人達は、たくさんいてもそれなりに可愛がられているけれど、私たち人形はずっとしまいっぱなしになっています。
ぬいぐるみの人達は、月替わりでローテーションして外に出してもらえてるけど、人形はそのメンバーにすら加えてもらえません。
そして私は過去にいずみさんが言った この言葉を覚えています。
「わたしってさー、ぬいぐるみは大好きだけど、人形って、なんかいまいちなんだよねー
」

悲しいです



でも、捨てられないだけありがたいと思わなければ。
たとえしまいっぱなしにされていても、持ち主さんの元にいられることが1番の幸せなのだから」

佐藤
「これをいずみさんから預かってきたよ。リカちゃんの好きなホワイトロリータだよ。

ブルボンの昔からの変わらぬ味が嬉しいのぅ。





あ。いやいや。そんな話をしにきたんじゃないんだよ

いずみさんも、リカちゃんの寂しさに気づいてくれたよ。リカちゃんのことはずっと大好きだし、これからはもっとお人形の人達にも気持ちを向けるって、泣きながら
言ってたよ」

リカ
「ほんと
よかったー
」










リカちゃんが、持ち主である私と同じ単細胞でよかったぁぁぁ
!

いやいや。それにしても確かに私は、お人形よりぬいぐるみに価値を置いていました。
お人形は人間に近いから、人間と同類みたいに思えてたかな。
私は人間嫌いってわけじゃないけど、人間の犠牲になることの多い弱い立場にいる動物を守りたい気持ちが働いて、それが動物のぬいぐるみに向けられていたのかもしれない。
強い人間は放っておいてもいい。時には戦う必要があるかもしれない。
弱い立場の動物を守らなきゃ!
若い時期には私はそんな とんがったポリシーで生きてきましたが、それなりに人生経験を積んできたからでしょうか、本当に弱いのは人間なのかもしれないと思うように。
「私の存在にも目を向けて!」
というリカちゃんの訴えは、今の私にとって深い意味があるのかも、と思いました。



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