凄まじい時代のこと
先読みができない世の中になりました…。
瞬間瞬間、目的を見失わないようにしなければならないと、
社内ミーティングでも、キツク言いました。
そんな週末、年末のクロージングに向け、気になる仕事も沢山あるのですが、
休み前の夜、買っていて読んでいない本の中で、気になっている本の中から
趣くままに一冊。
です。
ブーリン家は知らなくとも、
エリザベス一世を知らない人はいませんよね!+?
そのエリザベス1世が誕生する直前の時代の話ですが、
凄まじい話が繰り広げられていたのです。
私は、学生時代、ロンドンに遊びに行った時、
そういう歴史の一旦を知り、それからこの時代のことは、
興味深々でしたが、それ以上深堀りする機会もなく、
今に至っていました。
映画は日本でも10月末から公開されていましたが、
まず、本を読みたいと思い、映画を見るのは我慢(笑)していました。
(なので、いまだに見ていません!)
本はあくまで、読みやすい小説仕立てにしているので、
史実と小説は異なるでしょうが、
なんといっても、
英米合計280万部を越えるベストセラーと聞いて、
読まざるを得ず、買っておいた本でした。
実際、集英社から文庫で出ている「ブーリン家の姉妹」は
歴史的背景や解説が少なく、ちょっと期待はずれでしたが、
この予測不可能な時代と照らし合わせて読むと、
なかなか面白く読めました。
小説の中で、ブーリン家が面白いなと思ったのは、
会議(家族会議)が頻繁に催されていることでした。
そして、その家族会議が、常に真剣で、かつ、
常に、ゼロベースなのです!!
最終判断を担っているハワード叔父や、姉妹の実の母までも、
常に常に、事実に対して、冷静で、
常に常に、ゼロベースなのです。
これは面白かった
テーマはイングランド国王ヘンリー8世の寵愛をどう受けるか、という
話なのですが、
それにまつわる情勢を、その家族会議では、
時には、小娘の意見にも耳を貸し、
正しい仮説だと思われれば、それが誰が言ったことであろうと、
絶対として一族がその目的のためにベクトルを合わせる。
そして、またすごいのが、
その決断は、常に会議の度に見直され、
(これがゼロベースということ)
決して、「前言を翻している」という愚かな発言は、
誰一人出ない。
予測できない今の時代、そういう研ぎ澄まされた、
予断を許さない厳しい感覚を持った人間が勝利するということを、
改めて思った次第でした。
エムズのメンバー、一人ひとりが、
そういう強い自覚を持った集団でありたいと
深く深く思いました。