北米
で1度目の体外受精を経験し、現在2度目の体外受精を日本で行っています。
OHSSのリスクにより新鮮胚は移植できませんでしたが、凍結胚がいくつか出来ました。
初めての体外受精では、胚胎盤に育った卵を1つ移植できたものの、着床すらせず、不満がたくさん残りました。
実は、この通っていたクリニック、最近になって、不祥事を起こしてニュースになっていました![]()
!
医療ミスではなく、どちらかというと経営的な不祥事です。
しかも、首謀者は、私たちを担当してくれた医師
(OMG!)で、本当にびっくりしました!
「クリニックを変えて良かったね・・・![]()
」、と夫婦で話し合いました。
不妊治療は、プライベートクリニックで行われるので、値段もクリニックごとに大きく違います。
お金儲けや成績ばかりが気になって、理不尽かつ高額な治療費を請求したり、妊娠しずらい難しいケースには早くクリニックを変えてもらおうとしたり、なんてことを目にしたりします。
是非悪徳クリニックにはどんどん辞めてもらいたいと願っています。(弁護士さん、不妊クリニックの不祥事をどんどん見つけてください
。)
皆さんのブログを読んだり、ジネコを読んだりする中で、日本に帰ってくる前から日本の不妊治療と北米の不妊治療には、アプローチの仕方に多少の違いがあることは分かっていました。
実際にこちらで治療を受けてから、「おおー
」と思ったことが幾つかありますが、それはまた、海外で不妊治療を受けている方向けに記事を書きたいと思います。
今回も、前回の精子検査の記事に引き続き、日本の不妊治療で気づいたネガティブ
なことを書きたいと思います。今回はフーナー(ヒューナー)テスト(Huhner test)についてです。
(ちなみに、ネガティブな部分について記事を書くのは、日本の不妊治療がダメ、ということを言いたいのではなく、私達患者が知識を増やすことによって、より良い治療が受けられるようになったらいいな、と願っているからです。)
フーナーテストは、英語では、postcoital test (PCT)と呼ばれ、精子と子宮入り口の分泌物の相性を見るテスト、とされています。
フーナーテスト、日本ではとっても良く行われているテストだと思います。ブログなどを読んでいると、受けたことない人の方が少ない印象があります。
フーナーテストは、私達が治療を受けていた北米のクリニックでは行われていませんでした。
最初の不妊治療はクロミッドとタイミングでしたが、その前にフーナーテストはありませんでした。
なので、お医者さんに「フーナーテストはしないんですか?」と聞いたところ、「フーナーテストは古いテストで、あまり役に立たないテストだと分かっています。なのでしません
。」と言われました。
その時は、単純にそうなのか、と思いましたが、実際、どうなのでしょうか。
ちょっと調べてみました。
フーナーテストは、確かに最初にテスト方法が編み出されたのは1961年でした。もう56年も前の話です。
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/j.2326-1951.1961.tb00437.x/abstract
2011年には、確かにフーナーテストは行わない方が良い、という文献がありました。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21510910
そして、American Society for Reproductive Medicine|(アメリカ社会生殖医療)からは、2013年に、「Five things physicians and patients should question」(医師と患者が考え直すべき5つのこと)というパンフレットが作られていました。
http://afamd.com/santa-rosa/wp-content/uploads/2017/05/ASRM-5things-to-avoid-List-nov-2013.pdf
ここにもフーナーテストについて書かれていました。
長くなりますが、不妊治療を行っている人には役に立つ情報もあるかもしれませんので、一つずつ見てみましょう。
(拙い訳でごめんなさい・・・。かなり短時間で訳してますので、間違っていたら是非コメント欄でお知らせください
。)
1.Don't perform routine diagnostic laparoscopy for the evaluation of unexplained infertility.
「原因不明の不妊だからと言って、むやみに腹腔鏡を行わないこと。
骨盤内などに病気がありそう、などのはっきりとした理由がない限り、不妊の理由が分からないからと言って、腹腔鏡を行わないこと。」
2. Don't perform advanced sperm function testing, such as sperm penetration or hemizoma assays, in the initial evaluation of the interfile couple.
「最初の診察では、精子の受精機能テスト(hemizona assay(HZA))などの高度な精子検査は行わないこと。
研究では、このような精子テストは、(テストのタイミングなどによって)結果が大きく変わることが分かっており、また、診断結果と不妊や治療の成功率には強い関連性がないと分かっている。また、検査費用も高く、(信憑性が薄いテストにも関わらず、その結果によって)費用の高い高度生殖治療に発展してしまう恐れがある。」
3. Don't perform a postcoital test (PCT) for the evaluation of intertility.
「不妊の検査にフーナーテストは行わないこと。
フーナーテストは、結果に大きくばらつきが出ることが分かっており、フーナーテストの結果で「不妊」を当てる確率は、自然の妊娠率と変わらないことが分かっている。フーナーテストにより(ネガティブな結果が出た場合)、より多くの(不必要な)検査に繋がってしまうことがあり、全く意味のない治療を施すことになってしまう。」
4. Don't toutinely order thrombophilla testing on patients undergoing a routine infertility evaluation.
「習慣的に行われる一通りの不妊テストでは、血栓症のテストは行わないこと。
血栓症の症状がみられない患者に血栓症のテストを行っても意味がない。よって、習慣的に行われる不妊テストには含むべきではない。また、テストは費用が高く、治療にはリスクが伴う。」
5. Don't perform immunological testing as part of routine infertility evaluation.
「習慣的に行われる一通りの不妊テストでは、免疫性不妊症のテストは行わないこと。
免疫による不妊のケースもあるが、費用が高く、妊娠率とは深い関連がないと言われているので、その他の要因を先に検査すべきである。」
と、フーナーテストは、役に立たないどころか、間違った情報を与え、治療に悪影響を及ぼしかねない
、というのがアメリカの生殖医療団体の認識であることが分かります。
確かに、フーナーテストの結果が良ければいいけれど、悪ければ、必要のない治療をしたり、必要のないサプリメントを摂りすぎてしまったり、一番最悪なのは、ストレスを感じてしまう恐れがあります。
なぜ北米ではダメ押しされているテストが未だにこんなにも日本では習慣的に行われているのでしょうか。日本には何か違った研究結果があるのでしょうか。もしそうならば、American Society for Reproductive Medicine|がパンフレットの内容を変更するぐらいの文献を発表して欲しい、と思います。
ということで、皆さん、フーナーテストには惑わされないでください。
そして、出来れば、「アメリカの生殖医療団体では、4年も前からフーナーテストは行わない方が言い、って言われてるのに、なんで日本では未だにこんなにフーナーテストの検査をするんですか
」ぐらいの爆弾
質問をして、日本の質の高い不妊治療がさらに良くなって行ってくれればいいな、と思います。
個人的には、「検査をたくさんして、薬を出しておけば、とりあえず患者は何か頑張ってやってくれてると思ってくれる」、みたいな医者の心理があったりして、とか思っちゃいます。
あとは、間違いなく、保険でカバーされる、ということから乱用されてる検査なんだと思います、多分。
