ビロードの手触りを

たたえたビオラが咲き乱れ

かすかに揺れていた


あの日の記憶


庭で花に水をやる

母の後姿と

土で汚れた手

花に話しかける声

幸せな庭

芝を植えたときの

未来への期待


別れを告げた

あの庭も今はなく


過去にとらわれたのは私だけで


遠く離れた土地で

今も変わらず

母は木に話しかけ


幸せを感じながら

前に進んでいる