選手(小学校5年生から6年生)にノックをしていると、ボールを怖がって、取れない、もしくは避けながら取る子が必ずいます。

 

特に高速で向かってくるボールについては、最初から顔をそむけて横で取ったりしてしまいます。自分にあたるのが怖くて、腰が上がってしまい、思い切り「高速トンネル」することもしばしば・・・。

 

コーチは、

「ボールをビビるな!」

と言いますが、怖いものは怖いです。私も怖いです。

 

「きや~~~」と、子ども達の前で叫びながら取るときもあります。子どもたちは喜んでくれます。(「少なくともコーチも怖いんだ」と解ってくれることも大事だと思います。)「きや~~~」ということで、恐怖を他に逃がしているように、自分では思っていますが、恐怖は必ず付きまといます。完全抹消できません

 

ですが、少なくすることは出来ると思うのです。

 

皆さんに向かって、犬が、舌を出しながら、尻尾をブンブンと振りながら、走ってきたら皆さんはどう思うのでしょうか?

 

「自分に襲い掛かりに突進してきている!」

「自分と遊びたいと思っている!」

 

後者を選んだ方は、なにがしかの形で犬との「恐怖心」を克服した方だと思います。高速で向かってこられるのは怖いですが、「自分のことを気にしてくれている」という、無垢な思い込みの方が、恐怖心に勝っているんだと思います。

 

私も小学校4年生の時、指を思いっきり噛まれてから、「逃げると噛まれる」ことを知り、それ以来、犬には逃げずに向かっていくように心がけました。犬だって動物です。自分よりも巨大な人間が向かってこられたら怖いはずです。

 

そういう、ポジティブな、前を向いた考え方を、向かってくるボールに出来るのか出来ないのか、それが向かってくるボールに対する恐怖心を少なく出来る気持ちの持ち方だと思います。

 

「ボールは自分に捕って欲しいと思っている」

「自分が捕らないとボールは誰にも捕ってもらえない」

 

高速でゴロが飛んできたとき、「当たって痛い」、「出血する」、「卒倒する」、などのネガティブな考えを持って向かうと、炎に包まれ悪魔のような顔をした丸い物体にしか見えません。

 

恐怖は一瞬です。それをポジティブに捉えるか、そうでないかによって、その恐怖を一生背負って生きていくのか、それともどんなボールにでも向かっていける守備の名手になるのか、大きく変わってくるのではないかと、思うのです。

 

皆さんもなにがしかの恐怖に向かうとき、その捉え方を一つ変えるだけで、見方が大きく変わるということを意識してください。