仕事が変わり、旅行業からアパレル業になりました。やってる仕事は同じで、カスタマーサポート

私なりのカスタマーサポートに対する考えを考察したいと思います。

前の会社の部長から借りっぱなしで返すのを忘れていた本、高野登さんの「リッツ・カールトンが大切にする サービスを越える瞬間」という一冊。『リッツ・カールトン』は世界的な高級ホテルチェーンです。

私は元々がシステム畑、その後Webマーケティングに移行し、リアルでのマーケティング、女性マーケティングも含め、世界情勢、経済を考察してきました。

今の日本では「アベノミクス」という幻影が経済をマヒさせ、一方で、ウクライナ、アラブ諸国、アフリカに歴史的に不安定な政治情勢が起きています。世界経済は、それら第三諸国の不安定による経済不安が蔓延していると言っても過言ではないと思います。

そういう世界心理の中で、『どうやって安くで仕入れ、いかに買ってもらうか?』を考えないとなりません。それがマーケットに携わっている人、いわゆるマーケッタの仕事です。高く売るのか、多数に売るのか、それは企業の方針次第です。ですが、いかなる形であっても、お客様と呼ばれる人たちと接しないとなりません。

日本では4月から消費税が8%となり、高額商品には今まで以上の税金がかかるようになりました。だからと言って、全日本人の所得が一律上がったか、というとそういう訳ではありません。大企業ではベアや業績の向上を話に聴きますが、私はこの時点で政府による情報操作(プロパガンダ)であると考えています。中小で働く約6割から7割の日本人にはその恩恵は落っこちてきていません。それでも消費者指数には向上が見られるのは、データを富裕層かそれに準じる人から取っている為です。

日本人の生活は確実に苦しくなっています。

海外からの観光客数が1000万人を超えた、と喜んでいる日本政府にも問題があります。

日本人は相変わらずの雇用難に面しています。企業が求める求人内容に、職を求めている人のスキルが合わなくなっている、大きなギャップが起きている状態も続いています。職は「ある」のと「就ける」のとは別問題です。有効求人数1.0は、私は単純な数字の計算だけの話であると考えています。その為、海外からの入国規制を緩くし、観光客が日本にかんたんに来れる状況を作るのは、「潜る」原因を作ることにもなりますので、大変危険です。日本国内で、日本人が働けなくなる。

物価高、低所得、就職難、この三重苦は日本人にとって大変な生活上の障害となります。消費は落ち込み、企業の経済レベルは低下し、日本人の代わりに外国人が採用され、海外から企業が流入、日本という地理的場所で、海外の企業が、海外の人を雇って、日本人に商売をしている、そう流れてしまうような状況を、いとも安直な考えで日本政府は作っています。

日本人には縄文時代と呼ばれる頃から始まった、1万年近い長い歴史があります。海外との接触がほとんどなく、1万年後の現代でも、英語を話せる人が多くありません。私の会社でも本社から来ている上層部の人間には通訳さんがついています。

日本人が日本人に商売をすることがこれから少なくなります。海外は日本のマーケットを大変高く評価しており(今までのGDPや所得などのデータによるものでしょう)、次々と日本人への商売を始めています。

これからの少子化の懸念を抱えたまま、日本の日本人マーケットは海外企業に操られるようになるのでしょうか?

あり得るでしょうが、これから余計に海外企業には出来ない、「日本人の日本人による日本人のためのマーケティング」が必要となります。

長くなりましたが、そこに究極のマーケティングがあり、それを私は「カスタマーサポート」と呼び、今後の重要課題と考えています。日本人のカスタマーケアは世界レベルで大変高く、また大変面倒であると言われています。一つ一番大きな要因は「消費者」と「企業(製品/サービス提供者)」に大きな溝があり、パートナーとか共生者という考えが大変稀薄であることです。企業に勤めながらも、消費者として、ものすごい無理な要求を企業側に突きつけたりします。「それはあんたの責任」とキッパリ線を引かれます。どんなに自分で出来るようなこと、人に聞けば判るようなことも、企業側に最後まで責任を持たせるきらいが大変強いです。説得が難しい、と言えるでしょう。
これは前述のリッツ・カールトンが掲げている「クレド(信条)」です。『紳士淑女にサービスを提供するには、我々も紳士淑女でないとならない』と訳した方が解りやすいでしょう。

これはいかに従業員のレベルがお客様のレベルをコントロールできるものなのか、を物語っています。

高野さんのこの本は、リッツ・カールトンに対しあまりにも宗教的な考えを持ち過ぎているので、私からしたら少々辟易してしまう表現が多いです。ただこのクレドについてはリッツ・カールトンが掲げており、今のリッツ・カールトンを作ったもの。

また製品/サービスを提供する一人一人が理解しておくことが大切であると思います。

この本には、私が気が付いただけで
  • ブランド
  • 価値
  • 品格
  • 感性
  • 共有
これらの言葉が多数出没します。

『ブランドの価値を上げるには、感性を磨き、従業員が品格を持ち、(感性や品格を)共有できる環境を作る』、この一言に尽きるであろうと思います。自社のブランドの価値の定着を望むなら、こういう状況を整えてあげるべきであると思います。

また、それらの実現については従業員にも責任はあります。それらが理解できない、実行できない、というのであれば学び、努力をするか、会社を替わるか、いずれかしかありません。その状態で、お客様に向かう、「カスタマーサポート」を行うべきです。

マーケッターの一番大切な仕事は「情報収集」です。いかに時勢を汲み取るか、それは、「情報をいかに取得するか」「その情報が重要であるといかに先読みするのか」に掛かっています。

感性を持ち、品格があり、ブランドの価値を理解しているカスタマーサポートは、お客様とのコミュニケーションで10以上のものを得ることが出来ます。お客様がカスタマーサポートを求めるのは、困っていることがある場合(問題解決)と何か要望がある場合(現状改善)です。可もなく不可もなく、普通に製品/サービスを提供された基準を「ゼロ」とした場合で、困っていることがあり、お客様が「マイナス」の状態にある場合、カスタマーサポートはそれを「ゼロ」まで引き揚げなければなりません。ただ「ゼロになった」と「解決」のハンコを押して「処理済み」としてしまうのは、マーケッターとして失格です。

そこから、お客様からいかに+1、+2、・・・+20・・・+100の情報を引き出すか、それが出来るカスタマーサポートが本当のマーケッターです。

それを行えば、この商売の難しい日本の情勢の中でも、日本人として誇りを持ち、日本人に製品/サービスを提供し続けていくことが出来ると、私はそう考えています。