淋しい自分は淋しい人間だ、淋しいことの好きな人間だ。淋しい色を帯びていないものは何でも自分には賎しいもの、つまらぬもののように思える。華かな内に淋しさを求めて、そこに故郷を見出す自分は人間だ。武者小路実篤『淋しい』より