眠らないで朝を迎えたからか
世界の色は何も変わらず
灰色で、憂鬱で、電車は来ない
出口の無い大きな迷路が
この大地の限り広がって
これもまた灰色に染まった鳩が
空から僕を笑うよ
「もやもやしてる」
雨のせいみたいに口にする
黄色の線を辿って盲目に
どこまで行けるか
何倍の早さで花は
その生を終えて
その何倍の早さで世界は
まるで僕を置いて行くみたいに回る
まるで
あぁ
回る
眠らないで朝を迎えたからさ
もう手足も凍えて動かない
暖めてくれる差し出された手を
もう何度見落として来たろう
いつも誰もいない部屋で
孤独を睨んでいる火が
雨の音に呼ばれて
悦びの中で消えていく
何十億の雨粒が
狂ったようにステップを
まるで僕を、君を誘うように回る
まるで
あぁ
回る