評価
お前は天才か如何仕様もない馬鹿だと云われた
云う事を訊かなければ成功もしないし、其れまでだとも云われた
世界を創るのは厭で、奇跡や出会いを大切にしたいと云うと、
其れなら独りでやってろ、そんなモノは素人にだって産み出せる、
陳腐な偶然に賭けて、人を魅せようとするなと嘲笑われた
次に映した娘はもっともっと画作りを大切にする子で
普通にそう云う類いのは存在していて、あたしはスキなのだけれど
確実に此の学び場の趣向からは外れているのね
他に決して理解出来るわけもない私のものと散々比較され、
ズタボロに云われていた
みんなもっと危機感を持て
唯一伸びる兆しが見えるのは
私だけだと、奴らが鬼に視えた
合評が終わると皆が其の子の周りに集まり
質問したり褒めたりしていた、まるで小学生の子供の様に
幼い高揚感が漂って喉が詰まりそうだ
空気の温度差に絶え切れずに私は
未だ葉の詰った煙草を水に投げ捨て、逃げる様に、
其れを悟られない様にゆっくりと階段を下りた
あたしは今まで齧って来たから壷は心得ていて、
寧ろ心得ていないと可笑しい状況で
其れは技術でもなんでもなく、狡賢い処世術の様なもの
其の界隈では確実に、
ある程度の評価を受けられる感覚を持っている
然し乍ら其れを「自覚」していない振りをしている
其れが受け入れられてきた勝因だと想っている
自分が善いものを持っている事は解っている
自分の全てが善いものではない事も解っている
私に足りないのは、善い悪いの判断基準
そして間合い、タイミング
人に任せれば善いと云ったイタリーの気持ちが
やっと解ったような気がした