発売日に家に届いた『アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団』(アンチャーテッド2)ですが、実は結構前にクリアしていました。
クリア直後はジャック×ダクスターやラチェット&クランクの新作ラッシュで私の頭の隅に追いやられていたので、1周プレイ後の感想をちょこっと書きたいと思います。
※以下少しネタバレあり
■良かった点
◇グラフィックがかなりキレイ
発売前からかなり話題になっていた『アンチャーテッド2』の「グラフィック」。
実際にこの目で見ると、なるほど確かにグラフィック美はめちゃくちゃ洗練されていて、プレイ中に思わず立ち止まって風景を眺めてしまうほど。
“PS3のゲームソフトの中で、いや現在存在する全てのゲームの中で最も美しいグラフィック”と絶賛されるのにも頷けます。
特筆すべきなのが建造物の質感です。
街ステージなどで、建物の壁に近寄って見てみると、もう実写かCGか全く見分けがつきません。特に中盤に出てくるチベットの村は家屋、植物、風景、どれも本当に美しいです。
「近寄って見てみると」と言いましたけども、当然遠くから見ても実写さながらの質感を体感できます。
その他にも時折でてくる“水”や“雪”の表現は折紙付きですよ!
水の表現の美しさは前作で証明済み。川場などに入れば波の動きが変わり、主人公ネイトのズボンも濡れます。
今作初登場の“雪”は、足跡が付くのはもちろん、雪の中にネイトを突っ込ませるとちゃんと跡ができるなど、もうリアルすぎて鳥肌が立ちました。雪のサラサラ感もこれでもかってくらい細かく再現されています。
しかしその一方で人間のグラフィック、その中でも特に髪の毛の表現はやや粗かった気がします。
技術的な話はよく分からないのですが、背景や建物などの表現がひじょーーーに良かったので、人間のグラフィックレベルがもうちょい上だったら本当に言うことはありません。
◇ロード時間なし
ノーティドッグの作品なら毎度同じことですが、ロード時間はゲームを始める時以外一切ありません。
なので一度ゲームを始めればずっとアンチャーテッドの世界に浸っていられます。
各ステージもシームレス移動が可能なほか、ムービーシーンの挿入も全く違和感無し。
止めどきが見つかりません><
◇舞台が街中心に
前作のステージは孤島のジャングルや廃墟が舞台で、ちょっと薄気味悪いところが多かったのですが、今回は街ステージが結構増えています。
全体的に明るいステージが多いのも個人的にうれしい限りです。
◇ストーリーが面白い
これは人それぞれだと思うのですが、前作に比べてストーリーが面白かったです。
新キャラも増え、ステージのバリエーションも増え(電車の上を歩いていくステージなど)、全体的に飽きませんでした。
◇戦闘パートが減った
前作に比べて、戦闘シーンのパートが減り、その分探索や謎解きが少しだけ増えた気がします。
前作はゆっくり冒険がしたかったのに、銃撃の繰り返し。あー終わったと思ってちょっと進んだらまた銃撃戦・・・その繰り返しでうんざりしていたのですが、今回はそんなストレスはほとんど感じませんでした。
やっぱりアンチャーテッドの醍醐味は銃撃戦よりもアドベンチャーだと思うので、戦闘がくどくなかったのは良かったです。
あと銃撃だけでなく、特攻→殴りまくるというやり方でもある程度進めました(私がやっている難易度※が低いからかもしれない)。
ジャック×ダクスターのようなごり押し系に慣れている身としては、「うおーーー!!」と敵に突っ込めるのは面白かった!(前作でそんなことしたら秒殺されていました)
※難易度は、「練習」、「初級」、「中級」、「上級」、「プロ」の5段階あり、ゲーム中いつでも変えられます(はじめ「プロ」は選べません)。私はその中でも一番低い「練習」でちょうど良いくらいシューティングゲーム下手です(- -;
■悪かった点
◇ラスボス戦
ラスボスとの対決方法が個人的に気に入りませんでした。詳しく言うのは控えますが、「逃げて逃げて逃げて撃つ」みたいな感じです(私のプレイングが下手なだけかも・・・)
もうちょっと堂々と戦いたかったかなと思います。
◇ヴィクター・サリバンの出番が少ない
前作にも登場したネイトの元師匠のオッサン、ヴィクター・サリバン(通称サリー)の登場シーンが少ないです。
このヴィクター・サリバンがかなりナイスなキャラでして、一緒に行動しているときのネイトとのセリフの掛け合いが面白すぎです。
吹き替えを担当された千葉繁さんの演技もあって、かなり濃いキャラクターになっているのですが、序盤に少し行動を共にしたあとエンディングまで一切登場しないんですよね。
好きなキャラクターだけに残念でした。
◇ジャック×ダクスターネタが少ない
これは完全に私のぼやきですが、ノーティさん、ジャックのネタが少なくないですか?
今確認できているのは「神秘の加工品」(=プリカーソル・オーブ型の宝)の登場だけです。
ラチェット&クランクを開発しているインソムニアックゲームズの『RESISTANCE』シリーズにはラチェクラネタが複数取り入れられているようですが、アンチャにももう少しニヤリとできるネタを入れてもらいたかったなと思います。
総評
総プレイ時間は11時間ほどです。
クリアしたのが結構前なので、忘れている部分も多々あるのですが、前作『エル・ドラドの秘宝』より遙かに面白かったです。
これは個人にもよると思うのですが、前作で荒削りだった部分が綺麗に収まっており、「ようやくアンチャーテッドの完成形を見れた!」そんな感じです。
グラフィックの進化は「良かった点」で書いたとおり最高の一言です。さらにシステム面では、戦闘、謎解き、移動のバランスが絶妙でした。
私はオープンワールド系など、色々な場所に自由に行動できるタイプのゲームが好きなので、終始1本道で前のステージに戻るにもメニューから選択しなければならないアンチャーテッドは本来肌に合わないのですが、そこを差し引いても十分に楽しめました。
さらにもともとシューティング系ゲームに縁が無かったためか、前作はクリアまでかなり苦労した思い出があるのですが、『黄金刀と消えた船団』はほとんどストレスを感じることは無く、「映画をPLAYする」という本来の楽しみ方をようやく味わえた気がします。
ここまでの作品を作ったノーティドッグはやっぱりすごいです。
しかし知名度が低かったり、キャラが日本人受けしなさそうだったりで、売上的に輝いていないのが本当に惜しい・・・
2作目にしてここまでのクオリティを見せつけたなら続編は一体どうなることやら。ノーティドッグ的には、「アンチャーテッドはまだ続く」ようなので楽しみですね。
果たしてノーティドッグは次にどんな作品を作ってくるんでしょうか。PS3ゲーマーの中では『アンチャーテッド3』を望む声も多いですが、ジャックファンとしてはどちらかというとPS3のジャック×ダクスター新作を期待したいところです。
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・アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団