初めに言葉(ことば)があった。
言葉は神と共にあった。
言葉は神であった。
万物(ばんぶつ)は言葉によって成(な)った。
成ったもので言葉によらず成ったものは一つもなかった。
言葉には命(いのち)があった。
言葉一つ一つに重みがあった。
次第に人たちは言葉の重さを忘れていった。
想ってもない言葉も使うようになった。
重みの無い、想いのない言葉は言刃(ことば)になり
人々を襲った。
軽々しく放ったその言葉は
大切な人でさえも傷付ける刃(やいば)になった。
言葉のうちに命があった。
命は人間を照らす光であった。
光は暗闇の中で輝いている。
暗闇は、光を理解しなかった。
暗闇は、光を呑み込むだけだった。
