はじめての精神科。
中途覚醒がひどく、初診でフルニトラゼパムを処方された。
最近知ったけれど、この薬はアメリカへの持込禁止、レイプドラッグとも言われる薬だそう。
そのフルニトラゼパムと、いくつかの薬を初めて服用した次の日の朝。
ふわふわして、夢の中を歩いてるような感覚で、身体が変に軽く頭痛と目眩がして眠気が残り、とにかく気持ちが悪かった。
それでも、酔ったときのようなふわふわした身体の感覚は不思議で、薬ってすごいなと思えてしまったのだ。
今思うと完全に頭がおかしい。
麻薬と同じじゃないか。
これ大丈夫かな、仕事できるのかな?と不安になるくらいにはいつもとからだの調子が違ったのに、休んではいけないと自分に言い聞かせ、覚束ない足取りでバイト先へ向かった。
電車にのるとしゃっくりが止まらなくなる。
薬を服用して横になったとき、はじめてしゃっくりが出た。
しばらく止まらず、眠れなかった。
フルニトラゼパムが効いたのか気付けば朝になり、しゃっくりのことも忘れていたけれど、また止まらなくなる。
この時、しゃっくりは薬の副作用だと思った。
服用した薬のどれかが、自分には合ってないんだろうと。
今思うと、しゃっくりは拒絶反応ではなかったのかなと、思う。
からだが、薬を拒絶していたのではないかと。
しかしわたしは
からだが薬を嫌がっているのではなく、
薬がからだにあわないだけだと
そう思ってしまった。なぜだろう。
もっと、自分の身体を信じてあげれたらよかったなと。
結局その日はずっとしゃっくりが止まらず、足取りが覚束ず、目眩がひどく、仕事が思うように出来ず、早退。
夜勤あけの店長を呼び戻し代わりに勤務させる結果に。
さらにかけもちしていた、姉の仕事先でのバイトも休む。
なんてひどいことをしたんだろうか。
なんどだってあやまりたい。
一日中寝込んでおいて。
薬をもういちど服用してしまう。
からだが薬に慣れていないだけ、と言い聞かせながら飲んだ気がする。
眠剤、フルニトラゼパムはこわくなってやめた。ひどく眠気が残ったので、朝起きれなかったらどうしようかと不安になったのだ。
中途覚醒がひどいとはいえ、1、2時間でも眠れれば大丈夫だと思った。
遅刻をするよりはまし、と。
朝のふわふわした感覚も、頭痛も目眩もぜんぶ、睡眠薬が強すぎたせいだと思った。
フルニトラゼパムだけが悪いと思った。
他の薬にはなぜ不安におもわなかったのだろう。
次の診察で、フルニトラゼパムはマイスリーへと変わる。
フルニトラゼパムと違い軽い眠剤だと言われ、時々服用するようになった。
次第にからだが薬を受け入れ、しゃっくりが出ることはなくなった。
中にはいってくる薬を拒絶することができなくなって、しだいに受け入れるだけになる。
思考だけではなく、からだのつくりまでとことん、自分には自分がない。
いやだと思ったらいやだと言わなきゃいけないのに。
からだが、薬を拒絶することをあきらめてしまった。