東電OL殺人事件をモチーフにしたと思われる

 

桐野夏生さんの グロテスク

 

ニューレディの肉乃小路ニクヨさんが

 

一番感銘を受けた本として紹介されていたので

 

読んでみました

 

わたしが一番衝撃を受けたのは

 

昼は一流企業の一般職として男性と同等な仕事をしていたのに

 

夜になると 渋谷の路上に立って 売春をしていた行為は

 

自傷行為だったのだろうという 解釈でした

 

改めて 考えてみると それが一番しっくりいくなーと感じました

 

彼女は 父親を亡くし あとに残った今まで自分で稼いだ経験のないであろう母親と

 

もしかすると 母親と同等であろう妹の3人家族を

 

支えるために 結婚することもできずに 働き手として

 

家族の犠牲になっていたのでしょう

 

そして 娘の幸せよりも 娘の経済力にすがり

 

自分のことしか考えていない 家族からも

 

男性社会で 女性が生きにくい職場からも

 

逃げ出したかったのかもしれません

 

だけど 優等生で 自分の思うとおりに 

 

自分のことだけを考えて行動することができなかったので

 

街角に立ち 

 

いずれ 誰かに殺してもらい

 

彼岸へ行くことを望んでいたのかもしれません

 

そう考えると

 

家族に対しても 東電に対しても

 

最大の復讐をなしとげたのかな・・

 

どんなかたちでもいいから

 

せめて ご家族が自分のちからで生きていこうと

 

してくれたなら

 

もうすこし違ったのかなーと思いました

 

もう死んでもいいの

 

という声が聞こえてきそうで

 

せつなくなりました