ヤマアラシのジレンマ
宝地図ナビゲーターのみぽりんです。
昨日はバスに乗り気付いた事
人はそれぞれ、
パーソナルスペースを持っています。
いわゆる、縄張り意識、
心理的な空間ですね。
ヤマアラシのジレンマという話があります。
哲学者 ショーペンハウアーの寓話の中の一つです。
二匹のヤマアラシがいました。
二匹は寒い夜、お互いに暖を求めて寄り添おうとしました.。
しかし、ヤマアラシであるが故に、近づきすぎると
お互いの持つ刺でお互いを傷つけてしまいます。
近づくと針が刺さって痛い
でも離れると寒くて仕方がない
近づきたくても近づけないのです。
そこでいろいろ考えたり 試したり
そして何度か「痛い」と「寒い」を繰り返すうちに
ヤマアラシ達はお互いに傷つけあわず
しかも相手のぬくもりを感じられる距離を見つけるのでした。
…という
お話です。
パーソナルスペースというのは
相手との関係によって
その距離には差があるようです。
★親密な関係 45cm以内
家族・恋人などとの身体的接触が容易にできる距離
★個人的関係 45~120cm
友人などと個人的な会話を交わすときの距離
★社交的関係 120~360cm
職場の同僚と一緒に仕事をするときなどの距離
★公式的関係 360cm以上
公的な人物と公式的な場で対面するときの距離
このパーソナルスペースの広さは
個人差があるようです。
男性よりも、女性の方が狭いようです。
個人的な関係で、
男性が120cmなら、女性は45cmなど、
より 相手と近い距離をとる傾向があるようです。
自分にとって
温かいと感じる相手との距離、
それは、0㎝かもしれないし、20cmかもしれないし
120cmかもしれない。
“傷つかなくてもいい距離
=自分を守れる距離”でもあるようです。
心理的距離感ですね。
ヤマアラシの棘の長さと いう事でしょうか。
このパーソナルスペースは、
子どもから成長してくるプロセスで
形作られるそうです。
他人に傷つけられた経験が多い人ほど、
パーソナルスペースは広く、
人を怖いと感じやすくなるそうです。
自分にとって、丁度よい距離間だと思っても
相手にとっては、「ちょっと近すぎ」だったり、
「ちょっと 遠くて淋しい」と感じたりするように、
その 逆も然り、
パーソナルスペースを知り、
刺を逆立てるような不要なストレスを減らし
温めあえるって
幸せな人間関係だな~と
しみじみ思うのです。
権威がある人のパーソナルスペースは広いそうです。
パーソナルスペースを大きくする事で
権威の大きさをアピールするようです。
机を大きくしたり、部屋を広くしたり。
有名な話で
ケネディが大統領選挙で当選したという報告が届いた途端、
それまで彼の周りを取り巻いていた支持者たちが
さーっと10mくらい遠ざかったといいます。
大統領としての権威を持った瞬間に、
パーソナルスペースが拡大した瞬間のようです。
自分と相手のパーソナルスペースの距離を知ると
温めあえる距離がわかり、
それは 相手にとっても心地よいもので
よい人間関係を創っていける
ポイントのような気がします。
長々とお読み下さってありがとうございます。
【おまけ】
「ヤマアラシのジレンマ」を「ハリネズミのジレンマ」
と言う人もいますが、
『新世紀エヴァンゲリオン』のにでてくるのが
「ハリネズミのジレンマ」になっている事から
そう記憶している人がいるそうです。
正しくは
「ヤマアラシのジレンマ」
だそうです![]()
