私がSLを始めた時、とても思い出深い場所がNAGAYAという場所です。
私はNAGAYAにいる時、この方の楽器を手にする事が出来ました。


そして、その楽器を演奏していると、その音色に惹かれ、沢山の方から話しかけられ、
色んな交友関係がスタートし、今のPeple of Second Lifeがスタートしたのです。


そう考えると、今のこのブログの恩人は、本日お話を伺う、この方かもしれません。
和にちなんだ楽器、着物の世界では第一人者とも言えます、
Rumi Simpsonさんにお話をお伺いしました!
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emo8889 Xeno: SLを始めたきっかけを教えてください。


Rumi Simpson: 海外の掲示板サイトでSecondLifeの存在を知ったのですが、
生活シミュレーションMMOのようなジャンルがいくつか存在していて、
一度やってみたいと思っていたので、Second Lifeをそういうのと勘違いして始めました。


「3Dゲームの初期のような感じに、懐かしさを憶えました」

emo8889 Xeno: 実際始めてみてどうでしたか?


Rumi Simpson: 見た目の安っぽいゲームだなと思いました。
クライアントのサイズが約25Mという事にも驚きましたが、
チュートリアルエリアに降り立ってみて、3Dゲームの初期のような感じに、懐かしさを憶えました。


emo8889 Xeno: それからはどういった活動をスタートされたのですか?


Rumi Simpson: 桃源郷というSIMがありまして、チュートリアルエリアからすぐそこへ向かいました。
確か、Japanか何かで検索したと思います。
そこにオブジェクト制作可能なエリアのSand Boxがあって、そこで色々作っていたのですが、
その中で色んな日本人の方々にお会いしまして、一緒に物を作ったり、遊んだりしていました。
その時に初めて楽器も作りました。


emo8889 Xeno: 最初から楽器を製作されてたんですね。


Rumi Simpson: はい、そうして過ごしてるうちに、
elleair PlasmaさんのMonacaが無料でテナントを提供してくれましたので、

商品を置かせて貰う事ができました。
Monacaさんは立派なお店で、色々な物を売っていたので、色々と影響を受けて、
当時の私の目にはパイオニア的な存在に映りました。


emo8889 Xeno: 確かにMonacaは色んな意味でパイオニア的存在ですよね。


Rumi Simpson: そうしてやっている中で出会った、ある人に誘われて作ったのが、NAGAYAです。



http://slurl.com/secondlife/Juho/111/172/68


NAGAYAのコンセプトは、本当の和を作ろうという事でした。
当時は日本人も少なかったので、和風SIMのほとんどが「変な日本」でしたからw


emo8889 Xeno: NAGAYAは日本をしっかり再現してますよね。


Rumi Simpson: 当初は2000sqmくらいの狭い場所で、自分の土地じゃありませんが、
その時期に三味線やお琴などの和楽器を作り、本当に楽しみながら色々作っていました。




あと、ウチにお風呂を作って、フリーのタオルセットを置いて解放していました。




それから広い土地に引っ越しまして、土地も拡張していき、
五重塔を建造したり、花火大会などのイベントを開いたりしました。


emo8889 Xeno: 昨年から花火大会を開催していたんですね。


Rumi Simpson: 2006年の夏にNAGAYAでやった花火大会です。
8月下旬に1週間くらいの期間で花火を打ち上げたのですが、
それが私が主催した最初で最後のイベントになります。


フリーの温泉浴衣もその為に作りました。
今年の夏は色んな場所で、情緒たっぷりの夏祭りや花火大会が行われている事と思いますが、
去年はほとんど無かったんです。


emo8889 Xeno: 反響はどうでした?


Rumi Simpson: そうですね・・・花火を楽しんでくれた人達から、
それを売って欲しいと沢山の問い合わせを受けまして、
見た目はきれいでしたが、売り物には出来ないようなローテクだったので、
お断りするのが大変でした。理由が説明しづらくて。



「NAGAYAでニーズが手に取るようにわかりました」

emo8889 Xeno: 凄い人気だったんですね。


Rumi Simpson: ただそんな中、NAGAYAで訪れるお客さんを接待していたので、
そのニーズが手に取るようにわかりました。
ところが、実は和服を売る店がNAGAYAには無くて、
そこで最初に和服を売り出したのは、日本人ではなく仲の良かった外国人なんです。


私は色々アドバイスをしていたのですが、その人がSLを辞めてしまったんです。
じゃあ今度は自分で作ろうと思って、それで着物を作って売り始めました。




emo8889 Xeno: それが着物製作のきっかけだったんですね。


Rumi Simpson: さらにNAGAYAにはマネーチェアがあったんですが、
まだそれが無かった頃、オーナーにマネーチェアを作ってくれと言われて、
どうせなら職人アニメーションを入れて、いかにも仕事をしている風に作ろうという事になりました。


ところが設置もして欲しいと言われたんです。
そうすると私のお金が吸われちゃうので、それを嫌がって、アイテムを支給するように作り変えました。
そうして出来たのが、傘を制作する通称傘チェアと呼ばれるものです。
これはなかなか好評で、今でも問い合わせが多いものです。




emo8889 Xeno: この傘チェアは私もやった事ありますw


Rumi Simpson: しかしNAGAYAがメディア等に取り上げられて、
毎日混雑してしまって接客もかなりしんどくなりました。
さらに、それかた諸事情によりNAGAYAオーナーが変ったんですね。
私はそれと同時に別の静かな場所に、小さなお店を開いてほそぼそとやっております。


emo8889 Xeno: でもrumiさんのお店の楽器、着物は有名ですよね。


Rumi Simpson: 主に和を中心とした楽器と着物を扱っています。
それから最近は花火なんかも売ってます。
お店の名前は、自分でもよくわからないんですw
テナントなんかによって違ってたりして、かなりいい加減なのですが
唯一の自分のショップなので、Rumi's Original ShopとLMに書いてますw


http://slurl.com/secondlife/Neptune/240/146/27


emo8889 Xeno: あまり店名は気にしていないんですか?w


Rumi Simpson: そうですねw 以前からきちんと決めようと思ってるんです。
でも今は楽器と着物が主ですが、他にも色々作ってみたいので
そのまま、ずるずると色んな名前になっちゃっていますw


emo8889 Xeno: そもそも何故和にちなんだ物を?


Rumi Simpson: 前述の通り、NAGAYAという和を表現する場所で育った経緯によります。
もしサイバーな街だったら、そっち方面になっていたと思います。


emo8889 Xeno: なるほど、では楽器を製作された理由は?


Rumi Simpson: 私が音楽が好きだというのもありますが、
SecondLifeには色んなおもちゃがあるじゃないですか。
私は音が出てアニメーションもするおもちゃが欲しいと思ったので、楽器を作ったんです。


でも曲を作るのは難しいです。
音楽に関しても素人ですので、普通の人が「なんだこりゃ」って思うような曲が結構入っていたりします。
音もリアルではないし、雰囲気を売っているような所があるので
気をつけているといえば、値段でしょうか。


emo8889 Xeno: その値段の基準は?


Rumi Simpson: 今どうなってるのかわからないのですが、
プレミアムアカウントの方が支給されたお小遣いを使って
買える値段という感じで設定しています。


emo8889 Xeno: では着物を作るときに、一番難しい所、そして気をつけている所はどこでしょうか?


Rumi Simpson: 買ったことがある方はご存知でしょうが、
うちの着物はお客様のシェイプを無視している所がありまして、
例えば着物を着ると実際には帯で胸を締めるので、普通のシェイプだと胸がはみ出したりしますよね。
勿論エディット出来るようにしているのですが、理想は胸をなるべくFlatに、と思っています。


emo8889 Xeno: 着物はそういう意味で難しそう。


Rumi Simpson: そういったシステム上で融通の利かない部分との兼ね合いが難しい所ですね。
気をつけているのは色彩やレイアウト、形のバランスかな。
でもそんなにリアルに拘っているという訳ではありません。

最初はテーマ(花の種類とか特長 )を決めて、
それからそれに基づいた小さなカットなどを描いていって、配置していき
色のバランスを調整したりしています。


emo8889 Xeno: 素晴らしいセンスですよね。元々デザイン系は得意なのですか?


Rumi Simpson: いえ、素人ですし知識もありませんが、
やってみたら案外評判が良かったという事です。


emo8889 Xeno: では今後のプランを教えてください。


Rumi Simpson: 特にプランのようなものはありませんが、少しずつでも商品を増やしていって、
古いものを作り直したりしてクオリティを上げていきたいと思っています。


最近は色んな方から受注生産する事が多いですね。

例えば、フリーの浴衣を配りたいので作って欲しい等です。
代金を受け取る形では受けないようにしているので、
代わりにお店の宣伝をしてもらったりしています。


「SLという世界を楽しんで、気楽にやるといいですよ」

emo8889 Xeno: 今振り返ってみてSLへの感想、そして感じている魅力を教えてください。


Rumi Simpson: 斬新で技術の高いクリエイターさんが沢山いて、とにかく幅が広がっていますよね。
人が増えることでお互い刺激されあって、
クオリティがどんどん上がっていくというのはとても素晴らしい事だと思います。
日進月歩な世界で私の古いクリエイションなんか廃れる一方ですねw


emo8889 Xeno: とんでもないw
では最後に読者の方にメッセージをお願いします。


Rumi Simpson: Second Lifeは、ゲームあるいは、おままごととして遊ぶ事が許されています。
ビジネスという言葉に囚われたり、お金稼ぎばかりしていると飽きちゃいますよね。
SLという世界を楽しんで、気楽にやるといいですよ。


emo8889 Xeno: ありがとうございました!
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NAGAYAの五重塔、温泉施設など、有名な施設はこのRumiさんが作っていて
そう考えるとSLの日本社会における黎明期に多大な影響を与えたのではないでしょうか。


しかしRumiさんはご自身のサイト にもあるように、新しい商品をどんどん製作し、
これからの活躍も非常に楽しみな、実力派クリエイターです。




是非皆さんも、Rumiさんの和の心とセンスをチェックしに
Rumi's Original Shop に足を運んでくださいませ!