Nobunaga Ogeeさん

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最近「これからはTiny(タイニー)アバターが凄いよ」とよく言われます。
タイニーというのは通常のシェイプでは不可能な小さいアバターの事で、
女性陣からは可愛い可愛いと良く絶賛されています。


そのタイニーは2007/5/27~6/3まで開催された「タイニーアバターの世界展」をきっかけに
大ブレイクをしようとしています。
そしてその世界展の運営の中心にいるのが本日お話を伺ったこの方。


本日はそのタイニーショップ「KUROBORO WORKS」のオーナー、
Nobunaga Ogeeさんにお話をお伺いしました。

http://kuroboro.slmame.com/
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emo8889 Xeno: 最初にSL始めたきっかけをお願いします。


Nobunaga Ogee: SL自体の存在は、割と以前から知っていたのですが、
本格的にやろうと思ったのは、国内での報道が過熱してからになります。
以前からMMORPGとかをやっていたのですが、たまたまやるものがなくなった時期に、
複数の報道を見てリアルの知人と一緒に、始めてみようかという話になったんですよ。


emo8889 Xeno: 2007年1月は報道も多かったですよね。


Nobunaga Ogee: 以前から、「スターウォーズ・ギャラクシー」みたいな
戦闘だけじゃなくて、生産とかが充実している「生活できる」タイプのMMOが好きだったので、
そのあたりでSLに興味を持ったというのもあります。


「初期アバターのカッコ悪さというのは大きなネック」

emo8889 Xeno: 始められて最初の感想はどうでしたか?


Nobunaga Ogee: アバターの姿が、そりゃもう、げんなりしましたね。
おそらく日本人のユーザーにとって、 初期アバターのカッコ悪さというのは
大きなネックになると思うんですよ。
アメリカ的だというか「濃い」というか・・・。とにかく、かっこ悪いと思いました。
ただし、世界全体のオブジェクトは、創造性に溢れていて、やりようによっては楽しく過ごせそうだなと。


emo8889 Xeno: そしてどういった行動を?


Nobunaga Ogee: まず、最初の3日ほどは、世界を見て回りました。
ニュース系のサイトの報道や連載、あとは個人のブログ等を見ながら
紹介されている場所を知人とぶらぶらして、
大体どんなものが作られているのかを見ていました。


emo8889 Xeno: 製作はこれからですね。


Nobunaga Ogee: その後、すぐに砂場にこもるようになりまして、オブジェクトの製作を開始。
二週間後くらいに、タイニーアバターの第一号を完成させまして、
無料で置けるスペースを借りて、販売を開始しました。
そのときに「KUROBORO WORKS」というブランドを作りまして
KANDAやSUZAKUに土地を借りて、本格的に「お店屋さんごっこ」を開始しました。


http://slurl.com/secondlife/Kanda/166/103/22

emo8889 Xeno: 最初なぜタイニーアバターを作ろうと?


Nobunaga Ogee: まず、自分の姿(初期アバター)を変えたかったんですよ。
それで、まず最初に作るならアバター関連にしようと思いました。
もちろん、最初から難しいものは作れませんので、
Wikiなんかを見ながら、ハンマーなんかを作るところから始めましたが。
ひとまず、アバター製作に入る段階で、最初はFurryを作ろうと思ったんですね。


emo8889 Xeno: 2007年当初にはFurryは沢山いましたしね。


Nobunaga Ogee: 自分には、イケメンやら美女やらになりたいという願望がなく
もっと変な物になりたかったんです。
ただし、Furryってのは、結構、作ってる人が多くて「これはかなわないな」というものが多かったのと、
Furryを調べる過程で、Tinyの存在を知ったことで、
少し方向転換をして、タイニー製作に踏み出しました。


当時は、日本人でタイニーを作ってる人がほとんどいなかった(知らなかっただけかもしれませんが)ので
そうした意味でも、やってみる価値はありそうだなとも思いましたしね。


emo8889 Xeno: それがTiny製作のきっかけだったんですね。


Nobunaga Ogee: あとは、単純にパーツ数が少ないという点も、考えました。
タイニーなら、なんとか完成させられそうだなと。
例えば、通常サイズのFurryの場合、関節数がタイニーより多いじゃないですか。
腕を作るときにタイニーだと1パーツで済むんですよ。肘と手首の関節ないですからね。


emo8889 Xeno: でも逆に小さいプリムを操る難しさあるんじゃないですか?


Nobunaga Ogee: そこの辺りは、デザイン次第でなんとでもなるかなと。
例えば一番最初に売り出したモデルがKX-01というんですが、




それなんかだと、本当にシンプルな作りでプリム数も少なく、
技術的に難しいことは、何一つしていません。


本当に「ハンマー」の延長線上の技術だけで、作れるようなシンプルな造形なんですよ。
それよりも、当初の問題は「タイニーはなんで小さいのか?」という点でした。


emo8889 Xeno: といいますと?


Nobunaga Ogee: どうやってもシェイプでは、タイニーみたいに小さくはなれないですからね。
それでWebを調べていて「タイニーは手足を折りたたんで小さくしている」という記述を見つけて、
アニメーションを上書きしているんだな、ということはわかりました。
そこで、海外のフリーアイテムや1L$で買える、アイテムが置いてある場所を巡りまして
MOD可能なタイニーアバターを探し回りました。
で、それをバラして構造を勉強して・・・ようやくタイニーの作り方がわかったという次第です。


オブジェクトの製作の基礎を教えてくれるサイトはあっても
タイニーの作り方を記述したサイトは皆無でしたから。


emo8889 Xeno: 全部ご自分で調べられてたんですか?


Nobunaga Ogee: タイニーについては独学で、
MOD可能なタイニーアバターをバラバラに分解して構造を調べました。
あとは、ひたすら自分で作りながらあぁでもない、こうでもない・・・という感じです。

当時はまだ知り合いも少なく、タイニー製作者の方を一人も知らなかったので
自分で少しずつ勉強していった感じですね。


ひとまず、タイニー化のために必要なAO(アニメーションオーバーライト)の構造がわかったら、
あとは基本的に体を包む着ぐるみパーツを作るだけでしたので簡単でした。


emo8889 Xeno: それから自らのタイニーブランド「KUROBORO WORKS」立ち上げですね。



Nobunaga Ogee: 店名の由来は、もともと私がリアルで作ろうとしていた、
会社の名前がベースになっています。
実兄と二人で設立しようとしていた会社の名前が「クロホロ」というのですが、
丁度、今から一年ほど前に突然、兄が他界してしまいまして
計画は立ち消えに・・・。ということで設立には至らなかったんですよ。


emo8889 Xeno: それは残念なお話ですね。。。


Nobunaga Ogee: で、自分のブランドを作る際にメインの商品がロボでしたので「クロホロ」に
ロボっぽい響きをもたせて「クロボロ」にしました。
ちょっと「ボロ」っぽい感じで、可愛い響きかなと思って割と気に入っています。


emo8889 Xeno: 商品コンセプトは?


Nobunaga Ogee: まず「ロボ」であることが最大の特徴だと思います。
タイニーを作るに当たって、海外のタイニー屋さんを随分と見て回ったのですが、
そのほとんどが動物系のデザインだったんですよ。
ロボットがあったとしても、それはスターウォーズのドロイド系がメインでしたし、
自分の好きな、日本風のロボットは皆無でした。そこで、タイニーロボを作ってみた訳です。



「タイニーのサードパーティー構想も進めています」

emo8889 Xeno: お店を見る限り、ただ作って売っているだけではなさそうですが。


Nobunaga Ogee: それと平行して、タイニーの弱点であるファッションの選択肢の少なさを
なんとかするために、改造パーツという構想を取り入れました。
通常のアバターですと、スキン、シェイプにはじまって 髪の毛、洋服、靴、ベルト・・・などなど
自分の個性を発揮するために交換できる部分、ファッション的要素が多いじゃないですか。


emo8889 Xeno: それがSLの特徴でもありますからね。


Nobunaga Ogee: その一方でタイニーは全身を覆う着ぐるみであるために、
一個の作品として完結してしまっていることが多く自由度は低いんです。
「買った商品をまるごと着るだけ」ということですね。
なので、頭パーツを交換したり、胴体パーツを交換したりと、
各部位を差し替えることで個性がでるような仕組みを目指しました。


emo8889 Xeno: タイニーの個性もより明確になるわけですね。


Nobunaga Ogee: こうしたものを作っている過程で、今、お店に商品を置いてもらっている
Cueさん、Kirinさん、Tomonekoさんといった方々と知り合いになりまして、
そうした方々に互換パーツを作ってもらうことで、
さらなる選択肢を増やす「サードパーティー構想」も進めています。


このサードパーティーによる互換商品の広がりが
「KUROBORO WORKS」の最大の特徴ではないかと自分では考えています。


emo8889 Xeno: あと「KUROBORO WORKS」の活動以外でも活躍されてらっしゃるようで。


Nobunaga Ogee: ひとつの転機になったのは、Osakaのタイニー商店街に誘致して頂いた事ですね。
そこに出店していた数名のタイニーアバター製作者の方と知り合いになれまして、
日本人タイニー製作者のグループ「TINY LAB JPN」を結成。
その活動として、「Tiny製作キット」の配布や先日開催した「タイニーアバターの世界展」
なんかを行いました。

emo8889 Xeno: タイニー製作キットとは?


Nobunaga Ogee: TINY LAB JPNというグループを作るときに、活動目的をタイニー製作者同士の技術交流と、
タイニーの普及の2つに定めました。
その手段として「まずはタイニー製作者をもっと増やそう」ということになりまして、
そこで考え出されたのが製作キットになります。



emo8889 Xeno: タイニーは作りたくても最初踏み出せない人多そう。


Nobunaga Ogee: 作者さんたちと話したところ、自分たちがタイニーを最初に作るときに
一番苦労したのは、やはり「どうやったら体が小さくできるのか」という点だったんですね。
そこで、タイニー化するためのAO(アニメーションオーバーライト)を
カンタンに行えるよう 製作キットを作りました。


このキットを作るに当たって、「TINY LAB JPN」の創設メンバーでもあり
日本人のタイニー製作者の先駆け的存在でもあるZigさんが、
独自に作ったアニメーションを無償で提供して下さったのが、大きかったです。


emo8889 Xeno: タイニー製作キットには何が入ってるんですか?


Nobunaga Ogee: まず、中核部分になるのが「ボディークラッシャー」という
名前が付けられているオブジェクトで、これを身に着けると、手足が折れ曲がり
体型がタイニー化します。
それに、同梱のシェイプを併用すれば、それだけでタイニーになれてしまいます。


emo8889 Xeno: それだと誰でも出来そう!


Nobunaga Ogee: あとは、体を覆う着ぐるみパーツを作ればいいのですが、
そのパーツを作りやすいように、各部位のパーツの大きさを示す定規パーツを作って同梱してあります。
この定規パーツを覆う大きさの、頭や体、腕や足といったパーツを作れば、
あっというまにタイニー完成という仕組みになります。
そのあたりがわかりやすい様に、説明書と作例も同梱してありますよ。


emo8889 Xeno: 先ほどのお話に出てきたOsakaのタイニー商店街というのは?


Nobunaga Ogee: OsakaというSIMの一角にある一種のショッピングモールでして
タイニーアバターを扱う、小さなお店がたくさん並んでいる場所です。


http://slurl.com/secondlife/Osaka/111/203/22


そこに行けば、日本人タイニー製作者の作品の多くが見れます。
というか、商店街が発足した時点では、当時の日本人タイニー製作者、ほぼ全員がいた感じですね。
今では製作者が増えたので、そんなことはありませんが。


emo8889 Xeno: そこで各タイニー製作者と交流を深めたんですね。


Nobunaga Ogee: グループIMがまともに動作していた頃は、チャットによる技術交流が盛んでしたが、
その点は下火になってしまっているのが2007年6月の現状です。
はやくリンデンさんになんとかしていただきたいですねw


emo8889 Xeno: 結構困りますもんね。


Nobunaga Ogee: そして、製作キットに続く、第二の活動になったのが
先日開催した「タイニーアバターの世界展」です。



これは、製作キットの反響が予想以上に大きく、
あっという間に何百個も持って行かれたことがきっかけで、
製作者が増えたんなら作品展をやりたいなと、そんな発想が浮かんだのです。


emo8889 Xeno: その発想があの大規模なイベントを開催させたのですね。


Nobunaga Ogee: 脊髄反射のように、そんなアイディアを自分のブログに掲載した所、
複数の方から土地を提供してもいいという、嬉しい申し出がありまして、
とんとん拍子にイベント開催が決定しました。
思いつきと勢いだけでやった割りに、参加者も数多く集まりまして
29名ものクリエイターが参加する大規模なイベントへと発展してしまい、自分でも驚いています。


emo8889 Xeno: 開催するまで苦労が沢山あったんじゃないですか?


Nobunaga Ogee: そうですね、苦労があったというよりは、協力してくれた人に苦労をさせてしまった感じです。
何分、思いつきだけで、ベースに綿密な計画があったわけではないのです。
しかも、開催までの期間が2週間程度しかありませんでしたから、
会場の設営から何から、突貫工事でした。


emo8889 Xeno: 見通しがなかったんですね。


Nobunaga Ogee: 自分自身も、参加者がいったいどれくらいになるのか、
まったく解らない状況でしたから、そもそも何プリムくらい置ける土地があればいいのかも解らない感じで、
土地を提供してくださった「Dast」SIMのオーナー、Fakeさんには、
ずいぶんとご迷惑をかけてしまいました。


最終的には4000弱ものプリム数が置ける土地を用意していただきまして
盛大にプリムを使ったイベントとなり、自分でも驚きです。


emo8889 Xeno: 人の協力がないと大掛かりなイベントは難しいですよね。


Nobunaga Ogee: 実際のイベント運営には、「KUROBORO WORKS」のメンバーでもある
Cueさん、Tomonekoさん、そして、先ほど紹介したZigさん、
更には、なぜか土地の提供者であるFakeさんまで巻き込んでの設営となりました。


忙しいながらも、計画性がない割りに役割分担が上手くできた事、
そしてメンバー同士の意思統一がしっかり出来ていた事もあって、
なんとかイベントを成功させることができましたが、
みなさんの献身的な協力が無ければ、ここまで上手くいかなかっただろうととても感謝しています。


emo8889 Xeno: 頑張って開催してみてどうでしたか?


Nobunaga Ogee: 嬉しい事に、予想以上にお客さんが見に来てくれました。
オープン直前には開場前に数名の方が待ち受けるほどでして、かなりの賑わいとなりました。
平日についても、夜など日本人のコアタイムになると
かなりのお客さんが訪れてくださいまして、
直接、感想をお聞きする機会もあって、主催者サイドとしては実に充実した一週間でした。


emo8889 Xeno: 僕も見に行きましたが大盛況でしたよね。


Nobunaga Ogee: 基本的に始まってしまえば、展示品を見て頂くだけで
主催者サイドにはやる事はないので、じっくりとお客さんとお話できた点は、非常に良かったなと思います。
通常のイベントですと、イベントの進行に追われて、
そこまでおしゃべりを楽しむことは出来ないと思いますので。
そのあたりも「展覧会」にこだわった甲斐がありました。


emo8889 Xeno: 確かに展覧会の様相でした。


Nobunaga Ogee: タイニー製作者の作品を見せるというコンセプトでも
他のイベントのようにコンテスト形式にせず、あくまでも展覧会にしたのが良かったと思います。
会場全体を「デパート屋上の特設展」といったイメージにして、美術館なんかを見るように
ゆっくりと作品だけを楽しんでもらおうとしたのが良かったのかなと。


点数を争うためにウケそうな作品を作ろう、といった動きもなく
製作者さんが、それぞれの個性ある作品を展示して下さいましたし、
タイニーの枠が広がったんじゃないかと、個人的には思ってます。


emo8889 Xeno: 今後は何か別の計画とかありますでしょうか?


Nobunaga Ogee: ん~、まったくないですね。驚くほど何も考えていません。
そもそも、今回のイベントからして、思いつきと勢いだけのものでしたので、
また何か面白いことを思いついて、それに協力してくれる人がいれば何かをやるかもしれません。
当面は、イベントの準備で滞っていた、自身の新作の製作でもしようかと思っている程度ですね。


emo8889 Xeno: お店の新作作りですね。


Nobunaga Ogee: 「タイニーアバターの世界展」で知人関係も一気に増えまして
色々な刺激も受けましたので、そのあたりを次の作品作りに活かせればいいなと思っています。
あとは、「KUROBORO WORKS」のサードパーティーを、もっと増やそうという計画がある程度ですね。



「SLのタイニー生活は楽しいですよ」

emo8889 Xeno: そんなNobunagaさんにとってSLってどんな存在ですか?


Nobunaga Ogee: そうですね。「壮大な遊び場」でしょうか。
圧倒的に自由度の高いモノづくりの環境がありますから
それを活かして、色々なモノを作りたいですね。
そして、壮大なお店屋さんごっこを楽しみたいと思っています。


emo8889 Xeno: では読者の方にメッセージをお願いします。


Nobunaga Ogee: 今後も、「KUROBORO WORKS」のオーナーとして、
そして「TINY LAB JPN」の一メンバーとして、タイニー製作と普及に努めたいと思っています。
タイニーアバターに興味がある方は、ぜひ製作キットでタイニー作りに挑戦してみてくださいね。

普段は、通常のアバターを着ている方も、気分転換したいときにぜひ試着してみてください。
タイニー生活は楽しいですよ。


emo8889 Xeno: ありがとうございました!
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取材の途中で気がついたのですが、Nobunagaさんは僕とSL誕生日が2007/1/24で同じなんです。
まだ数ヶ月ですがNobunagaさんはとても活躍されていて、
タイニーを広める活動や「KUROBORO WORKS」を中心に本当に大活躍をされてらっしゃいます。

http://kuroboro.slmame.com/

また驚いたのがタイニー製作キットで、誰でも簡単に作れるような仕組みと説明書。
しかも驚きなのがこれだけの物がフリーという事です。
プリム音痴な私でも出来るんじゃないかと希望を持てちゃったりします。


この記事をご覧になった皆さんも是非タイニー製作キットを手に入れてください。
そして「KUROBORO WORKS」に行って素晴らしい商品も見てみてくださいね!