Barerose Tokyo、B@R といえばみなさんご存知でしょう。
http://slurl.com/secondlife/Bare%20Rose/140/12/30
4Gamer.netの記事
でも紹介されているほどで
ファッション系ブログでは、かなりの頻度で紹介されていて
おそらくほとんどの人が1着は持っていると思います。
今回はそのBarerose Tokyoのオーナーでもあり、
SLのデザイナーの目標にもなっているJune Dionさんにお話をお伺いしました。
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emo8889 Xeno: 定番ですがSLを始めたきっかけをお願いします。
June Dion: はい、えとまずスターウォーズギャラクシー(SWG)というゲームをやっていたんですが、
そちらがあまりにも大きく変化して、友達もやめてしまったので
どうしようかなーという時にSLを見つけました。
元々イメージデザイナーやテイラーをあちらでやってて作れる服に制限があったので、
いろんな服があるSLはとても魅力的でした。
でもそのころは自分作るという考えはなく、ひたすら買い物でした。
emo8889 Xeno: はい。
June Dion: あとは英語の勉強がしたかったのと
SLはそのままSWGと同じよう事が出来そうなのでぴったりでした。

「工夫したり頑張れば作りたいものが、
なんでもできそうな気がしました」
emo8889 Xeno: 初めてすぐに服を作りはじめたんですか?
June Dion: いえ、全然です。
作るつもりも、あまり長くやるかどうかすら微妙でした。
だから今の私の名前もすごく簡単に覚えやすいのにしたんです:p
emo8889 Xeno: では服を作るきっかけは?
June Dion: 買い続けて1日に3000円ほど使ったときですねX)
これはまずいよーって。
Photo Shop少し使った事があったので
じゃあいっそ作ってみようかという感じです。
無駄使いはそれでやめましたけど
次からはおこずかいデーを待つ感じにしました。
でもだんだんとそれがアップロード代になっていきました。
emo8889 Xeno: 今ってアップロード代凄いんじゃないですか?
June Dion: そうですねー1着作るのに物にもよりますが、
100L$から200L$いくかも。
色を沢山作るので、それごとにアップロードが必要になるんです。
あといまだに継ぎ目を失敗したりしますから:p
emo8889 Xeno: 最初にSLで服を作ってみた感想は?
June Dion: 最初は凄く難しかったですね、
そういう経験あまりなかったので、でも同時に凄く期待が持てました。
なんでも作れるんじゃないかって。
工夫したり頑張れば作りたいものが、なんでもできそうな気がしました。
emo8889 Xeno: 基本的にがんばり屋さんなんですね、凝り性??
June Dion: おもしろいことにかんしては頑張ります:p
でも実際飽き性じゃないかと思います。
なのでた多分みなさんのと比べても色々質で低いところはありそうです:p
でも服は色々種類の服を作ってますが、まだまだ飽きないですねー。
もし服作るのに疲れたら、ヘアスタイルやクツやアバターを作ったりします。

emo8889 Xeno: そうやって服作り初めて、お店を持つようになったきかっけは??
June Dion: あまり覚えてないんですが、本当に一番最初は
友達のススメだったような気がします。
1週間50L$のモールを借りました。
そこタイニー専用のモールで、ドアが小さくて
中に入れなかったので軒先に商品おいてました。
その後しばらくしてプレミアムアカウントが土地を持てるのを知って
ファーストランドを探して店をひらきました。
emo8889 Xeno: タイニー専用のモールって借りてから気づいたのですか?w
June Dion: そのころタイニーすらしらなかったんですX)
ずいぶん小さいなーでも可愛いからいいやみたいな
あと私ともう一人しか借りてなくて、
その人も軒先においてたからそういうものかーと思ってました。
emo8889 Xeno: 結構・・・おおらかなw
June Dion: なんというか、ほとんど売れても売れなくても
良いって思ってましたから。
そのころ作っては友達にあげてて、その友達がたまに他の人連れてきてくれて
だいたい3日に1個ぐらいは売れましたねー。
感謝してますX)
emo8889 Xeno: それからどんどんお店が大きくなっていったんですね。
最初からブランドはB@R だったんですか?
June Dion: いえ、名前はなかったですX)
付けるほど本格的にやろうと思っていなかったので。
ファーストランドに移ってからですね、名前をつけたのは。
その後ファーストランドを買って数ヶ月で4096sqmのお店に引っ越せました。
ファーストランドはレンタル費いりませんでしたしね。
emo8889 Xeno: いつから今のような本格的なお店になったんですか?
June Dion: 4096sqmのお店からだと思います。
512sqmの土地は100プリムが限界で、お店の壁以外全部商品の状態になって。
そのままの4096sqmの土地でも作り続けていってだんだんと大きくなりました。
4096sqmのは今のSIMをちょうど小さくしたみたいですね。

「作った数は800セット以上あると思います」
emo8889 Xeno: 今まで何着くらい作ったんですか?
June Dion: 1箱にいくつもはいってるので、それを1セットとして
おそらく800セット以上あると思います。
あとフリービーと10リンデンアイテムですね。


emo8889 Xeno: JuneさんがSLはいったのが2005/8/7だから・・・
約1年半ちょっと、、20ヶ月で800作以上!!!!?凄いペースですけど!
・・・失礼ですが平日はお仕事を?
June Dion: そうですよー。
だから荒いです:p
通常の服は1着4時間程度で、時間がかかるので8時間ぐらいです。
平日取れる時間が少ないので、それがスピードを上げる事になってると思います。
emo8889 Xeno: なるほど。
June Dion: あと先ほどいったように飽き性なのでX)
1着の服にそれほど長くとらない感じでしょうか。
でもすごくいけるかもって思った服は1日置くようにしてます。
次の日また工夫すると、さらに面白いものになる時があるので
たいていそのもくろみは上手くいきますX)
emo8889 Xeno: もくろむんですねw
June Dion: でもやっぱりリースしてからダメダーって思うことも多々ですけど。
夜って気持ちがおかしくなりやすいですから:p
あと素材を流用することもスピード上げる要因にもなってると思います。
emo8889 Xeno: 今まで作った服の中で、一番の傑作を教えてください。
June Dion: まだ自分のなかではありませんX)
でも今着てるのなんかふつーに気に入ってます。
作ってこれはいけるーって思っても、やっぱり見直すとおかしな所が一杯あって
これは完璧だっていうのはまだまだです。
お客さんの反応だとTartanTartanという服です。
emo8889 Xeno: 見せて見もらうことってできますか?
June Dion: はい:)これがTartanTartanです。
コンセプトはこのタータンの服と、あと何かとんでもないタータンを
テーマにしたものを入れることです。
この赤ではタータン柄の鎧をいれました、見たことないでしょ? :p
これは凄く人気あって。何度もRLで作ってくれってオファーがありました。
emo8889 Xeno: RLでは絶対なさそうですが、あったら素敵ですよね。
オファーはどこかの企業から?
June Dion: 鎧はなさそうですね。
企業からまだオファーはないですX)
というか多分ほとんどの服は無理じゃないかと思います。
最近特にそうなんですが、服の構造は無視して、
とにかくSLで綺麗に見えるように作ってます。
かなり実験的になるんですが。。。そういうのでも凄く売れてるのもあります。
emo8889 Xeno: 特にRLに進出の野望とかはないんですか?
June Dion: まったくないですX)
私ははアートの勉強やまして服の勉強もしたことないので
RLでそういうことしても上手くいかないと思います、
ちょっとネガティブかもしれませんが。
でも多分この服つくったらとんでもない金額になりそうですしねX)
emo8889 Xeno: 一番最初に作った服って見せてもらえますか?
June Dion: 一番最初はタトゥーでした。
服は、えっと、これです。今フリービーで配ってるやつです。
emo8889 Xeno: その服から始まって、
今まで沢山作ってこられて挫折とかなかったですか?
June Dion: ありましたよー。
1度だけ文化の違いによるところで、
作るものに制限を感じて、何も作れなくなっちゃいそうな時が気持ち的にありました。
emo8889 Xeno: 文化の違い?
June Dion: その時たまたま問題が集中したんですが
まずは卍ですね、簡単な所だと。
和服のダークなのに使ったんですが
いわゆるカギ十字と間違われて、大変なことになったんです。
SLでは、多分世界的にだと思いますが、ナチス関連は魔女狩りに近いです。
たとえ逆でも、すごい剣幕で怒る人がいます。
それに加えてドイツ軍の十字。
これは十字に縁取りがある、よくパンクファッションで使われるやつですね
日本だと普通についてますが、これもダメな人がいます。
あとは十字架の使い方。
ゴシックで良く使いますが、ちょっとおかしなシンボルにすると大変こわいですX)
その時はあなたの店にはSLの半分の人はいかないだろうと言われました。
emo8889 Xeno: えー厳しい言葉ですねー。
でも読んでるデザイナーさんは参考になります。
June Dion: そのときは十字架にリボンを結んだだけでしたが、それがダメだそうです。
あと それはその時ではないですが、
ケルト十字の単純形もネオファシストの象徴なのでクレームがきます。
それに加えてゴリアンのシルク。
ゴリアンはいわゆるロールプレイヤーで簡単にいうと
たまにファンタジー系の格好した人が鎖で女の人つないでるのとか見た事ありませんか?
emo8889 Xeno: 連行してる感じ??
June Dion: ゴリアンはいわゆるドレイと主人のロールプレイヤーで
あるストーリーを背景にしてます。
Gorで検索するといっぱいでてきます。
ストーリそのものが男尊女卑や少し人種差別の味も入っているというので
アンチゴリアンも一杯いて、
うちの服だとファンタジー系多いので結構その方達にも人気あるんですが、
逆に私のパンク系好きな人はフェミニストやレズビアンが多いんです。
そんな人同士がお店で合うと何もおきないわけがないですよね。
いま話したことがいっぺんにきたときがはじめての挫折でした。
emo8889 Xeno: いっぺんにきたんですかw
June Dion: きましたよー。

「自分がつくってて楽しくないのは作らない」
emo8889 Xeno: これだけは譲れないコダワリとかポイントってありますか?
June Dion: そうですね、自分がつくってて楽しくないのは作らないようにしています。
フツーですね:p
例えば注文で作るとイラストとかそういうもの参考にして作るわけなので
SLだともうちょっとこうした方がが良く見れるというのも、
頼んだ人にするとダメってことになります。
そうなるとタダ書き写してるだけのようになるので面白くないですね。
趣味でやってるので仕事のようなことはつまんないなーってところでしょうか。
emo8889 Xeno: あくまで創作ですね。
基本的にデザインは何かを参考ししてるのではなく、頭の中のイメージで?
June Dion: 基本的にそうですね。
今は半分ほどリクエストなので、その人がその服のどのポイントが好きなのかよく聞いて
それに私なりの現実で流行ってるパターンでアレンジしたりとかですね。
emo8889 Xeno: 今SLでは日本人プレーヤーが爆発的に増えてます。
服を作る人も凄く増えてるんですが、そんな方達にアドバイスいただけますでしょうか?
June Dion: そうですね、趣味で楽しもうという方と
副業にしようという方で違ってくると思うんですが、
趣味で楽しもうという方は、まず本当に自分の好きなものだけを作ってください。
そして余裕ができたら他の人をを楽しませる事ができる服に移っていくと良いと思います。
そのときも自分自身楽しめる事を忘れずに。
emo8889 Xeno: 副業にしたい人は?
June Dion: 副業にしたい方は
まず中学時代の英語の教科書をもう1回読むだけです :p
例えば日本人の人に1日1着売れる服を海外に向けて売れば10着?もっとかな?
売れる計算になりますよね。
なので多分その方達が気にしている、日本で流行るかどうか、って言う問題は関係なくなるので、
心配もひとつ減ると思います:p
またこれから、たとえSLが下火になっても個人がなにか作るというのは
きっと別の形でも生きていくと思います。
でも仕事も楽しんだ方が断然いいので、とにかく楽しんでください:)
emo8889 Xeno: ちなみにJuneさん英語覚えれました?w
June Dion: 少しづつゲーム内で:p
emo8889 Xeno: Juneさんの服飾は趣味?副業?
June Dion: 趣味ですよー。
副業ならもっともうかるようにします;p
「従業員はみんな色々頑張ってくれてます。感謝しています。」
emo8889 Xeno: えーでも凄い売れてるイメージありますよ。
June Dion: Market TruthsというSL内でのリサーチ期間があるんですが
そこで「お店でこれがあるから買う」というアンケートの最下位が従業員がいる、でした。
SLはたしかに欲しいものだけ買うというところでそれほど必要ないかもしれないですが、
やはり私ははいたほうがお客さんも楽しいと思います。
でもそれが売り上げに続くか?というところですね。
でも本当にみんな色々頑張ってくれてます。感謝しています。
emo8889 Xeno: 楽しさが大切なんですね。
June Dion: あと値段をもっと高くしたりとか、色を別々に売ったりとか
SLエクスチェンジに出してみるとか色々あると思います。
でも趣味なので自分自身がイライラしない程度の忙しさで抑えて
あと売り上げとか毎日気にしちゃうと大変だと思います。
そのあたりかなりアバウトにいけてるので
趣味のままでも良いかなって思っています。
たまに本業にしたらもっと良いものが出来るんじゃないかって
思うこともありますけど:p
emo8889 Xeno: 今日本のSIMでもデザイナーのコレクション、
セカコレ
とかやってて、楽しくやってる人多いですよね。
June Dion: 実は今ひとつプロデユースを任されています。
えとメタバーズさんのヘルプで、企業さんがファッションショーをやるというので。
今回私は裏方です。
募集要項とか、ショーの進め方とかそれなりに経験があるので。
SLでデザイナーを始める人達にとって、それが出来る良い機会かなって思って参加しました。
私自身はもうおなかいっぱいなので:p
emo8889 Xeno: 頼もしい裏方ですね^^
ありがとうございました!
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今回の取材は深夜にも関わらず、非常に長い時間お付き合いありがとうございます。
今まで製作した数が約20ヶ月で800着以上というのが驚愕の一言で、
色々なデザイナーの方を見てきましたがこれほど製作されているのは
国内ではJune Dionさんだけではないでしょうか。
私の友人が言いました。
「JuneさんはSLの中で本当の意味での成功者」
成功の裏側に、センスや考え方、色々特出した部分ももちろんあるJuneさんですが、
「好きだから、楽しいから作る」その積み重ねで今のJuneさんがあると思いました。
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尚、今回は4Gamer.netの記事
でも詳しくお話をされていますので
なるべくかぶらないようにしているつもりです。
出来れば両方お読みいただける事をオススメします。