もう10年近く前でしょうか、RLの世界ではカリスマ美容師という言葉が脚光を浴びました。
髪型というのはその人の印象を決定づけてしまうのでかなり重要なパーツに違いありません。

それはSLのアバターも例外ではなく、数々の髪型が販売されてみなさんが美を競い合い、
もちろんそれに比例してクリエイターの方が活躍されています。


今回はHair Shop 「Zero Style」の経営者兼、
ヘアデザイナーのRei Gullyさんにお話をお伺いしました。

http://slurl.com/secondlife/Metabirds/23/238/22

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emo8889 Xeno: まず最初にSLを始めたきっかけを教えてください。


Rei Gully: 昔やっていたMMORPGの某大司教のHPに面白いゲームが
あるぞっと書いてあったのを見たのがきっかけです。
そこにはメーヴェにのってそれを飛べるんだ!みたいなことが書いてあって、
私もメーヴェに乗ってみたい!と思ったのがキッカケですね。


emo8889 Xeno: それからどのような活動を?


Rei Gully: 最初はずーっとふらふらしてましたね。
2ヶ月くらい何もせず、買い物してダンスしてチャットしてそれだけでしたw
それから髪の毛を作り始めて現在に至ってます。


emo8889 Xeno: 2ヶ月目くらいからHairShopを始めたわけですね。


Rei Gully: 最初はフリーのバザーのところに置かせてもらって
自分の店は持っていませんでしたね。店を持ったのは結構後です。


emo8889 Xeno: なぜ髪の毛を作ろうと思ったのですか?


Rei Gully: そうですね、今思うと自分の無知だったんですが、
当時の自分が知っている髪の毛を扱っている店の作品はデザインが素晴らしいのに、
細かい部分の処理などが大雑把で、納得のいくものがないなーと不満に思ったのがキッカケです。
今思うと素晴らしいクリエータの方の作品を知らなかっただけなんですがw



「不自然な動き、形のものは作らない」

emo8889 Xeno: 髪の毛を作る苦労やコダワリを教えてください。


Rei Gully: 苦労ですか。特にないですねw何時も楽しく作ってます。
こだわりは自分の納得のいくまで作るって、事だけですね。
あとは不自然な動き、形のものは作らないってことですかね。


emo8889 Xeno: 形は何かを参考にして作ってるんですか?


Rei Gully: 基本的に大まかなコンセプトを元に頭の中のイメージを形にする事が多いです。
最近はネタが尽きてきててネットや写真などを見ることも増えてきましたけど。


emo8889 Xeno: なるほど。


Rei Gully: 今度はこの髪型を作るぞ!って決めたらおもむろに作り始めてしまいます。
極たまに具体的な形まで考えてから作ることもありますけど
最初はぼんやりとしたイメージをそのまま形にしてますね。


emo8889 Xeno: 今まで作ったのは何作品作ったんですか?


Rei Gully: えっと、売り出しているものだと29個で
Hair Fair用に作ったものでまだ売りに出していないものが7個くらいかな。


emo8889 Xeno: その中で一番お気に入りはどの作品になりますか?


Rei Gully: 基本的に新しく作ったものが気にってますねw
しいて言えば今度Hair Fairに出す予定のCocoloでしょうか。
あれは、新しい試みをかなり取り入れたもので私も気に入ってますし
試着してもらった方の評価もなかなかいいので発売が楽しみな髪の毛です。



(お詫び)未発表品のためお見せできません。


emo8889 Xeno: Hair Fair?


Rei Gully: ええ、

今度の4月6日からSLの中で、髪の毛を作成するクリエータが
一同に集まり新作を発売するHair Fairというものが行われます。

そこに私も参加することになっています。

私の店の入り口のところに看板ありますので、もしよかったらあとで見てください^^



emo8889 Xeno: 新作Cocoloの新しい試みって教えて頂いてもいいですか?


Rei Gully: 前髪の処理の方法を若干変えてみたり、
髪の毛のハネ具合を外側にハネるようにしてみたりと
今までやっていなかったことを試してみています。やれなかったこと・・・かな。


emo8889 Xeno: 技術的にやれなかった?


Rei Gully: そうですね、私の技術が足りてなかったんですね。
まだまだ学ぶ事が多いですw
というか、私は髪の毛しか作って来てないので、本当にSLの知識は乏しくて
何時も回りに教えてもらっていますw
今日もライトの設定に関して教えてもらったしね。
ライトの範囲を設定できるとは知らなかった。


emo8889 Xeno: しかしあれだけの造形はセンスが必要ですよね。


Rei Gully: センスですか。センスに関しては私はすごく自信がないんですが・・・なんでしょうね、
日本に住んでいて普段から漫画やアニメなど優れたコンテンツに触れているからか
なんとなく作れてしまいます。
この間もMen's SecondStyleに作品を載せていただいたんですが
そこにアニメって説明が載っていて面白かったです。


emo8889 Xeno: アニメの髪型だと?


Rei Gully: 私はブラピをイメージして作ったんですが
アニメちっくだったのかもしれませんねw


emo8889 Xeno: 世界と日本でHairの感覚って違うんですかね?


Rei Gully: 同じだとは思えませんが結局のところ個人差で、
海外の方でも驚くほど日本人に近い感性をもってらっしゃる方もいますし。
まぁ、だいたいそういう方はアニメや、漫画が好きだったりしますが。
後感じるのはやはり、海外の方って許容範囲が広いというか大雑把というか
細かい部分に力を入れていないなーと。
ただ、これも人によるんですけどね。


emo8889 Xeno: 具体的な大雑把ってどんな感じですか?


Rei Gully: 現物みればわかりやすいんだけど、

例えばうなじの後れ毛これをどう処理するかってところかな?
だた三角のプリムで処理するのを良しとするかどうかってことです。


emo8889 Xeno: この三角が生えている感じの処理?


Rei Gully: このうなじの処理が納得いかないんですよね。とげのように見えてしまって。

これを許せるかどうかだと思うんです。私は許せませんでしたw


emo8889 Xeno: やっぱし細かい作業が基本なんですね髪作りって。


Rei Gully: 髪の毛しか作ったことがないので。
比較でいないけど、物によってはチマチマ細かいプリムをくっつけたりします。
そういう時は気が滅入ります。


emo8889 Xeno: 一つの作品でどれくらいの作業時間?


Rei Gully: だいたい形になるまでは2~4時間くらいかな。
その後の微修正が長いです。
最初から具体的な形がはっきりしてるものはそうでもないんだけど
大まかにこの髪型!ってところから始めると納得いくものになるまでの時間は
ほんとばらばらで、すぐに固まっちゃうものもあれば
どうしても納得出来なくて1ヶ月くらい放置するものとかもあります。


emo8889 Xeno: 納得できないことってよくあるんですか?


Rei Gully: うん、納得出来るものがすぐにできるほうが少ないです。
これも全体的になんとなくイメージしているものと違うので
納得できるものとして売りに出せていません。




emo8889 Xeno: ちなみに沢山の髪を販売してると思いますけど、
お客様からのリクエストとかは聞いたりするんですか?


Rei Gully: 製品にできるかどうかは別ですけどリクエスト自体は大歓迎ですね。
カスタマイズとか、オーダーメイドはちょっと対応できませんけど
リクエストから作ったものといえば「TwoTail」ですね。



emo8889 Xeno: 具体的にはどんなリクエストだったんですか?


Rei Gully: なぜかSLではツインテールが人気で、
過去に私もツインテールを作っていたんですけど
ちょっと尻尾の部分が短かったらしくもっと長い尻尾のものが欲しい!と。
しかも垂直に降りる形のものがいいとw
まぁ、それだけじゃ正直作れなかったんでいくつか資料とか貰った上で作りました。
これは結構難産で かなり作り直しましたね。


emo8889 Xeno: アバターの見た目をかなり左右する髪の毛ですが
逆にクレームがあったりとかは??


Rei Guly: わはは、たまにありますね。
今まででクレームらしいクレームといえば髪の毛の色でしょうか。


私がBlackとして販売している髪の毛が、
Blackとはいえないぞって言われたことがあります。
色んな方に相談してわかったんですが、どうも日本人と外国の方特に目の色が青い方は
色の見え方が若干異なるとかで 私が黒かなーと思っているものもあちらの方には、
黒よりもブラウンに近い色に見えたりするようですね。


emo8889 Xeno: それはもう経験ですね。


Rei Gully: かもしれません。
相談したその方もいろいろ海外の方と話した結果わかったようで
今はもう少し黒を強くしたものを用意しています。

emo8889 Xeno: 顧客に対するマーケットが発生するのはSLの凄いところですよね。
髪の毛から離れても結構です、SLの面白いところってどんなところでしょうか?


Rei Gully: 私が一番面白いと思っていることは色々な方と知り合えるところですね。
クリエータの方が多くいらっしゃるので、
そういう方と知り合えたりするのが凄いなーと思います。
普通に生活してたらたぶん会えないでしょうしw


そしてSL特有の面白さとしたらやっぱり、自分の好きなものが作り出せること。
しかも、手軽に。
SLじゃ、髪の毛を作れます、車も作れます、メーヴェもスペースシャトルも作れますw
これは現実じゃ、なかなかできないことですよねー。


しかも、物によってはそれが人から評価されちゃったり
お店として経営ごっこができたり(本業にしてる方もいらっしゃいますが)
これも現実じゃなかなかできない。
それが味わえる。これが私がSLを面白いと感じていることですね。


「SLでの生活をよりよいものとするひとつのファクターとして

お手伝いできれば嬉しく思います」


emo8889 Xeno: なにか面白エピソードとかありますか?


Rei Gully: うん、海外のお客さんで私に話しかけてきた人がいて
で、まー当たり前だけど英語でね苦労しながら会話してたんだけど
途中から別の人が店に来て会話に参加してきたんです。


emo8889 Xeno: そしたら?


Rei Gully: で、その人がここは貴方の店ですか?とか色々聞いてくるんです。
私は英語が苦手だから最初に話してた人が
リードしてくれてるのを見てたんだけどなんか違和感あるの。
なんだろうなーって思ってよく見てると
自分のことをWeって言ってるんです!一人称じゃないわけ!


emo8889 Xeno: www


Rei Gully: 私たちの店は~~~とか言ってて
は!?WE!!?ちょ、おま、まて!!みたいなw
あんときはマジで怖かった。
なんかいつの間にか共同経営者になってるわけよ、びっくりしたねーw


emo8889 Xeno: その場で否定したんですか?w


Rei Gully: いや、それは指摘できなかった、で、逃げたw
帰ってきて接客してたらどうしよかって怖かったw


emo8889 Xeno: あはw
では最後に読者の方ににお店のPRお願いします。


Rei Gully: 髪の毛を作っているのは私のところだけではありません。
世界にはもっと素晴らしい髪の毛を作っている方々もいらっしゃいます。

まずは、世界中のカツラ屋を見てください。きっと貴方の求めるものがあるはずです。


世界のクリエータの方と比べた上で私のお店を選んでいただけたのなら、とても光栄なことです。
貴方のSLでの生活をよりよいものとするひとつのファクターとしてお手伝いできれば嬉しく思います。

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2007/4/6から始まるHair Fairに出す予定のHair Style「Cocolo」の
素晴らしいデザインをお見せできないのが非常に残念でなりません。


今回はZero-Style敷地内でお話をお伺いさせて頂いたのですが
その間もひっきりなしにお客様が来店されReiさんのデザインの人気の高さを伺いしれました。
それには技術への高いこだわりと完成されたスタイル、そして豊富な品揃えがあってこそのもの。




この記事を読んだ方、是非Zero-Styleに足を運んでみてください。
きっとみなさんが満足できる素敵な髪型を見つける事ができると思います。