東京タワー、通天閣がSecond Lifeにあるのはご存知でしょうか?

他にも多彩な建築を手がけていらっしゃる方がいます。









本日はこれらを製作した日本を代表する天才builderのPikaruさんにお話を伺いました。


emo8889 Xeno: まずPikaruさんはSLで何を中心に活動されてるのですか?


Pikaru Matador: 商品製作を含めたモデリング全般です。
ただ建物は無償のものが多いですね。


emo8889 Xeno: 建物以外には何を作ってらっしゃいますか?


Pikaru Matador: 乗り物とか服も作りますしいろいろかなw




emo8889 Xeno: この通天閣もPIKARUさんが作られてらっしゃるんですよね?

作るまでの経緯と苦労などありましたか?


Pikaru Matador:二度東京タワー作ってるので苦労はなかったかもw
OSAKAのオーナーがそれを知ってて通天閣の話をいただきました。


emo8889 Xeno: 各オーナーさんの中でPIKARUさんの技術が有名だったわけですね。


Pikaru Matador: 有名と言うか SLでは古いですからねw


emo8889 Xeno: 製作の際にこだわりなどありますか?


Pikaru Matador: そのときの条件とかでいろいろ変わってきますね。
プリム数とか周りの建物の混み具合で重くならないようにしなかったりしますから
こだわりたくてもできなかったりします。


emo8889 Xeno: 仕組み上、ある程度描画に妥協が入ってしまう?


Pikaru Matador: ですね。色々要望出てますが私はプリムの大きさの10m制限を緩和してほしいですね
他にももっと変形がいろいろできると嬉しいです。


emo8889 Xeno: 作りたい目標はありますか?


Pikaru Matador: んん なんでしょw
今までもそうしてきましたが、その時の欲しい物作るので目標みたいなのはないです。


emo8889 Xeno: 職人さん的な発言ですね。


Pikaru Matador: ですね。自分でもそう思います。


emo8889 Xeno: これだけ素晴らしいものを作るコツみたいなものはありますか?


Pikaru Matador: 練習してプリムが手に馴染んでくると、あまり考えることなくサクサク作れますよ。
とりあえず何でも作ってみる事ですw


emo8889 Xeno: おおよそで結構ですが何個くらい練習で作りましたか?


Pikaru Matador: えええ 何個でしょうw
数え切れないです。商品化してない物がほとんどですし、フリーで配りまくってるのも色々あります。
Osakaでみんなが乗り回してる自転車も、私がフリーのをリメイクしたものです。


emo8889 Xeno: お話からとにかく作るのが好きなのが伝わってきます。


Pikaru Matador: はい(^^


emo8889 Xeno: そもそも何故Second Lifeで創作活動を?


Pikaru Matador: 以前は MMORPGをやっていましたが、やはり戦闘より生産が好きで
ゲームの中でアイテム並べて家具にしたりとかありますよね?
あれが好きだったんです。
で、やってたMMORPGが飽きてきた頃、2005年7月にSecond Lifeの事を
ゲーム仲間から聞いてハマってしまいました。


emo8889 Xeno: 当時はまだまだ発展途上のSLだったと思うのですが
現在人が増えて創作活動に変わりはありますか?


Pikaru Matador: 趣味の合う仲間はおかげさまで見つかりました。
以前は 少なくて 選べる状態でもなかったですね
それに物作ると作風とか合わない人とかもいますしこだわりがあるから意見などでも対立はありますよね。


emo8889 Xeno: どんな意見の対立があったんですか?


Pikaru Matador: JP Gridでは 一度東京タワー消してますw
当時は良くわかってない初心者同士でプリムの数とか土地の広さに関係してくるのも知らないでやってました。
更にクライアントのリンデンも常に受身の姿勢で、引っ張ってくれる人もいなかったので結果的には散々な物でした。


emo8889 Xeno: それで何故対立が?


Pikaru Matador:最初、私は作るの速いので一週間もしないうちに2000プリム積み上げまして、
それを見た周りが焦ったんでしょうね。「使いすぎだ」とか言われたんです。
でも私は企画書で22.000sq要求してたのでまだまだ使う予定でした。
結果リンデンから 好きなだけ使っていいと 話があってからは
もうみんなめちゃくちゃでテクスチャでもいいような所を、
わざわざプリムで作るような状態になり
最後には70プリムで大皿にふぐの切り身に見立てて河豚刺しとか並べたり。
もう 私も呆れたので東京タワー消して2ヶ月SL休みました.


実はSLって他のMMOゲームより人間関係難しいです。
物を作るのが基本なので共同で何かするには、かなりのチームワークと信頼が必要ですし。



emo8889 Xeno: 先ほどお話の中にあった企画書とは?


Pikaru Matador: JP Gridは当初からプレイヤー参加で作っていまして
同じころに始めた仲間の中でも私はすでに土地を持っていて神社を建てていました。
その神社がリンデンの目に留まりオファーが来たのが始まりです。
で、仲間を募って企画書を提出しなさいと言うことで
私はメールで東京タワーの企画書を出したのです。普通にテキストで書いてました。
簡単なものですよ。どんな建物で何をするのかそんな感じです。
二回目の募集ではみんな気合入ってて 添付でイラストも送ったりしてましたね。


emo8889 Xeno: 私はPikaruさん以上のbuilderを知らないのですが
自身でそういったプライドというのは持ってますか?


Pikaru Matador: 微妙ですね。立場より、自分のこだわりみたいなものにプライドありますね。
でも実際他にも日本人で上手い人いますよ。
私は作るのが上手いと言うより速いというのが自信ありますw
みなさん私の作るもの見て感動してくれるのはとても嬉しいですけど
要はこの1年半SLの中で色々見てきてるので、知っていると言うだけです。


emo8889 Xeno: 衝撃を受けた作品ってありますか?


Pikaru Matador: あまり ないかな(^^;;
というのも物作るようになると売っているものとか見ても
「自分ならどう作る?」って感じで見てしまってダメですねw


emo8889 Xeno: 今後SLに日本人が増えると思いますが職人を目指す方にアドバイスをお願いします。


Pikaru Matador: 日本人は増えると思いますよ。
でも残る人は限られるでしょうね。
とりあえずSecond Lifeの全てを見ることですね。結構 この世界では真似はタブーなんですよ。
なので 先に作った者勝ちなとこあります。
その上で 自分は何を作るのか 考えるといいと思います。




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とにかく創作する事が大好きなPikaruさん。

Second Life内にある色々なオブジェクトは彼らのような職人によって成り立っている。

そしてそれはSL文化自体を成立させているんだなぁっとこの取材を通して感じました。

ビジネスばかりが前面に出るSecond Lifeですが、別の世界、楽しみ方を見た気がします。