入院中、初めてのデザートがプリンだった
他のものは、やっと食べていたマヤが
プリンを完食したのを真澄は喜んで
「次から、デザートは屋敷から持って来させよう」
マヤの瞳を覗き込む

毎食後、少しだけデザートが出る

「おいしい」

「そうか、よかった」

「速水さんも一口食べ、、、」
目があって、はっとして俯くマヤが赤面する

真澄は、クスッと笑いスプーンを自らの口に運ぶ

「、、、甘いな」

「嫌い?」

「そうだな、俺には少し甘い」

マヤの顔を見てニコッと笑い、唇の下に少しついたプリンに口づけ、舌で拭う
「このぐらいの量がいい」

じっと下を向き顔を上げないマヤの
頭を優しく撫ぜる


マヤが感染症で高熱を出した時
真澄は心配で、マヤから離れなかった

食欲もなく、点滴で栄養を摂る

熱が下がっても、マヤの食欲が戻らない時も
真澄が勧めるデザートだけ食べる


真澄が外出して芳乃が食事を手伝うと
マヤの食欲は落ちる

「デザートも食べなかったのか」
電話でマヤの様子を聞く

「頑張ってお食べになろうとなさるのですが
嘔吐してしまわれて、、、デザートも食べられませんでした」

「今日のデザートは?」

「先日頂いた柚子のゼリーでございまた」

「今日は少し遅くなるが、ゼリーを用意しておいてくれ」



「マヤ、、、辛いか?」

額に浮かぶ汗
吐く息が熱い

「俺の宝物、、、俺の命」

そっと額にキスをする

熱を帯びた瞳

真澄の介護で少しずつ快方にむかう