マヤが気を使うだろうと真澄が先に風呂に入り
彼女が浴室から出てくるのを待つ
強めの酒を注ぎ、じっと見つめる
カチャ
リビングのドアが開く音
酒を一気に飲み干し、覚悟を決めて振り返る
「、、、ドライヤー出してあっただろ?」
呆れた声になってしまった
「な、、、」赤面してマヤが言う
「乾かしましたー」
「来るんだ」
強制的にマヤを鏡の前に連れて行く
「ほら、後頭部、、ここが全然乾いてない
いや、そもそも表面もまだ乾いてないじゃないか」
真澄がドライヤーを手に取る
右手でドライヤーの風を送り、左手でマヤの髪をすく
「、、、上手」
手櫛で整えた後、ヘアオイルを両手の平で伸ばし髪へ
ブラシを手に取り、毛先からとく
綺麗だ
そっと指ですくった髪に口付ける
「、、、速水さん」
「ん?」
「みんなにこんなことしてきたんですか」
「な、、、」
涙目で睨むマヤ
「君だけだ」
「、、、」
「本当だ、大体!おかしいだろ
ドライヤーで髪を乾かせないなんて」
「なんですって!ちゃんと乾いてた!」
「乾いてないから、こうして乾かしたんじゃないか」
「じゃぁ、今までの人はみんなちゃんとしてて、私はちゃんとできないってこと?!」
「だから、あれだ!
今までの人って、きみw!
過去の付き合いなんて何の意味もな、、」
ぼろぼろ涙が流れる
「過去になったら、意味がなくなるの?」
「マヤ、、、あゝ、頼む
困らせないでくれ。
君と出会ってからは
君だけだ。」
「もう!知らない!」
ツカツカとリビングのソファーへ行ってしまった