マスコミはマヤのアパートをはっていた
深夜に一台の車がアパートの前に停まり
里美かっと沸きたつ

「あれ、大都の社長秘書じゃないか?」

水城の車を追い、地下駐車場の中でも
プライベートスペースに入っていく車を追えず
苦々しく見つめるだけだった。



「それで、今日の予定は?」
「水城さんのおかげでアルバイトも代わってもらったし、、14時から舞台の顔合わせがあるだけです」

「どこで?」

「大都劇場の小ホールです」

「迎えを寄越すわ、
そうね、、、大都劇場なら、、、お稽古の前に
ランチでも一緒にどうかしら」

イヤリングをはめながら、鏡越しにマヤを見る

「今、就任前だけど
大都芸能に社長室で仕事してるから
少し早めに来て待ってられる?」

昼前に水城の使いがマヤを迎えに来た。
地下駐車場で「ちょっと待ってくださいね」
水城の指示できた男性はやたら時計を気にしていた。
「よし、さあ行きましょう」

エレベーターホールへ向かう

「北島マヤさんですよね
里美茂さんとこ交際は事実ですか!?」
何処から現れたのか記者に囲まれる
「大都芸能に所属したんですか?
大都劇場での舞台も、」

フラッシュに驚くマヤは腕で目を覆う

「何をしている」
低い声が響くとフラッシュの光が止む

「速水さん」

「許可はとっているのか」
自分の元へ腕をひきマヤを引き寄せる

真澄の部下らしき男性達が記者を追い払った


「君もここで何をしている」

表情のない真澄、感情を失ったように見える。

「水城さんと約束をしていて、それで」

「そうか、」

エレベーターホールに着くと
真澄の部下がエレベーターのボタン上にカードをかざす。

エレベーターの扉が開くと真澄が足を進め
振り返えらずに「北島君と2人にしてくれ」とだけ言う

部下は頭を深々と下げ
マヤは不安気にエレベーターに乗った。