大切な人を失った悲しみや寂しさを
簡単に消せる方法なんてないんだと
今更ながら当たり前のことを知る。
好きなことに打ち込んでしばらくすっかり忘れたり、ときには頭にちらつく影を無理やり隠したり、
そして、ときどき思い出しては、少し泣いたり、感情のフタを思い切り開けて大泣きしたり、
そうやって、気づけば日が流れ、月が流れ、年が流れてゆく。
季節めぐれば、胸のどこかが必ずきゅっと締めつけられる。
少しずつその痛みは和らぐものの、なかなか消えないものだなぁ。
あのときもあんな雲が流れていたなぁとか、こんな空の色、風の匂いをしていたなぁとか、あの歌を聴いていたなぁとか。
私たちはそうやってひとつひとつ乗り越えながら、人生の旅を歩き続けていく。
ときには立ち止まったり、遠回りしたり、後戻りしたりしながらも、
生きていく、生きていく。。。